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永井孝尚のMM21

日本企業が、バリュープロポジションを活かし、進化するために

「コミック版100円のコーラを1000円で売る方法3」が、7月29日に発売開始になりました。

本書も阿部花次郎さんの素晴らしい画で、楽しくマーケティングを学べる内容になっております。

紀伊國屋書店「和書 経営」カテゴリーでは、7/29のデイリーランキングで、何と発売初日に初登場9位になっております。紀伊國屋様・KADOKAWA中経出版様はじめ、ご尽力くださった皆様に感謝です。

 

皆様のおかげで、「コーラシリーズ」も無事完結です。

有り難うございました。

 

nagai

バリュープロポジションをいくら考え抜いても、それは正しいとは限りません。

考えている間はあくまで仮説です。

実際に顧客へ持って行くと、全く意味がないことも多いのです。

バリュープロポジションは常に見直し、修正し続けることが必要なのです。

 

そのためには、実際のユーザーに会ってみて、バリュープロポジションとして考えた課題が正しいか、解決策が妥当なものかを検証し続けることが必要です。

1.対象の顧客、顧客の顧客の課題、課題の解決策について、仮説を考え抜き、
2.実際の顧客に会い、仮説が正しいかを検証する

これを繰り返し続けること自体が、差別化に繋がっていくのですね。

実際にこの「バリュープロポジションの仮説検証」研修について、クライアント様との打ち合わせや結果検証を繰り返しているのですが、私自身、この効果を改めて強く実感します。

 

nagai

歎異抄に、「善人なおもって往生を遂ぐ、いわんや悪人をや」という言葉があります。

ジョージ秋山の3作品を読んで、この言葉の意味を考えました。

 

ジョージ秋山の作品は、小学生の頃はとても苦手でした。例えば全編カニバリズム(人肉食)が繰り広げられる「アシュラ」はおどろおどろしい世界が描かれ、当時小学校2−3年だった私はページを見るのも怖く感じました。

 

先日、ジョージ秋山の作品「捨てがたき人々」が映画化されるというブログを読みました。このブログでは「『捨てがたき人々』は個人的にジョージ秋山の最高作品と思っている」と紹介されていました。

これがきっかけで「捨てがたき人々」を購入して読了。その勢いで「銭ゲバ」「アシュラ」も立て続けに購入。

3作品で分厚い文庫本6冊です。改めてこの歳になってジョージ秋山の3作品を一気に読み切ってしまいました。

 

時代背景はそれぞれ異なります。

「銭ゲバ」...昭和の日本 (1970-1971年)
「アシュラ」...飢饉に見舞われた中世の日本 (1970-1971年)
「捨てがたき人々」...1990年代、日本の地方都市 (1997-1999年)

いずれの作品も、人間の弱さやグロテスクなエゴがテーマであり、主人公は悪人です。

「銭ゲバ」の主人公・蒲郡風太郎は、貧乏のため母を死なせてしまったトラウマを抱えて「銭のために生きる」と決め、手段を選ばずに殺人などを犯し、会社社長に納まり、政治家になります。

「アシュラ」の主人公・アシュラは、赤ん坊の頃に飢えを満たそうとした母親に火に投げ込まれて運良く逃れ、人肉を食いながら育ち、人を殺めていきます。

「捨てがたき人々」の主人公・狸穴勇介は、犯罪スレスレのことを行い、自堕落な生活を送っています。


一方で私は平和で豊かな現代日本に生まれ、ありがたいことに幸せな家庭で育ってきました。

しかし、...

蒲郡風太郎のように、どうしようもない極貧の中で育ち、お金がないために家族を死なせてしまったら、自分はどのように生きるのか?

アシュラのように飢饉の中世日本に生まれ、食べ物がまったくない状況に陥り、赤ん坊の頃に母親に食われかける状況を経験したら、どのようになるのか?

あるいは狸穴勇介のように、生まれもった素質や家庭環境に恵まれず、自堕落な人生に陥ってしまったら、どうなのか?

どの主人公も周りの人々を苦しめていますが、自身も大きなトラウマを抱えて、繰り返し「生まれてこない方がよかった」という台詞を語り、繰り返し自問自答し、その状況からなかなか抜け出せず、苦しみ抜いています。

 

「自分が同じ状況に陥っていないのは、とても恵まれた偶然なのかもしれない」と考えると、主人公たちが抱えているエゴや悩みが、ヒリヒリと痛いほど伝わってきました。

そして思い出したのが、冒頭の「善人なおもって往生を遂ぐ、いわんや悪人をや」という言葉でした。

 

人間の深いエゴを容赦なくえぐって見せてくる、かなり重くズーンと響く作品群です。万人にはお勧めできませんが、興味がある方にはいわゆる「大人買い」する価値がある本だと思います。

 

 

 

nagai

私は戦国武将の歴史小説が好きでよく読みます。

ということで、日本経済新聞夕刊に連載中の「天下家康伝」(火坂雅志著)も読んでいます。

7月25日(金)は、信長亡き後に争っていた秀吉と家康が和解する場面。

上洛した家康に対して、秀吉はこのように語ります。

---(以下、引用)---

「若いころ、食うや食わずの暮らしが長かったせいか、わしは多くの民が腹一杯、飯を食うことのできる世をめざしている。そのために、不得意ないくさも知恵のかぎりを絞って戦い、ここまでどうやら生き抜いてきた。わしがいま、唯一、心の底から恐れているのは、徳川どの。そなたじゃ」

---(以上、引用)---

秀吉は、大義を考えていない明智光秀や柴田勝家は恐れていませんでした。しかし自分と同じく常に大義を考えている家康は、心から恐れていたのです。

 

現代のビジネスパーソンや会社経営者の場合、大義は「世の中にどのような価値を提供するか?」になるでしょう。

会社の売上・利益、自分の給与・待遇だけでなく、「世の中に提供する価値」を常に考えているビジネスパーソンや会社経営者も、強いのです。

 

私は講演や研修で、「事業や製品で、どの顧客のどのような課題に、どのような価値を提供するか」を個人で考えたり、チームで議論するワークショップを行っています。

顧客中心に考えることでビジネスを成功させるためなのですが、本質的には、これも企業の大義を考え抜くことに他なりません。

激動する現代だからこそ、「大義」をしっかり考えたいものです。

 

nagai

前職で人材開発マネージャーを担当していた頃、講師の先生方にお願いして一日セミナーを実施していただくことがよくありました。

ある先生がおっしゃっていました。

先生「一つお願いがあるんだけど。ペットボトルの水1リットル、2本分用意しておいてもらえるかな?」
永井「承知致しました。2リットルも飲むんですか?すごいですね」
先生「丸一日話していると、不思議と飲んでしまうんだよね」
永井「お手洗いが近くなるってことはないんですか?」
先生「それが全然そんなことはないんだよね」

当時は不思議に思いました。

 

その後、私は昨年の7月に独立し、講演や研修を行うようになりましたが、まさにこの先生がおっしゃる通りだと実感しています。

昨日の土曜もあるお客様で、朝9時から夕方6時まで丸一日の研修を行いました。

セミナー前は気合いを入れるためにコーヒー2杯。講演の最中はペットボトルの水2本とコーヒーを3杯飲みました。合計2リットルですね。

まったくお手洗いに行きませんでした。

研修では腹に力を入れて丸一日ずっと話し続けているのですが、話す最中に水分が息として出ているようです。水を飲まないと喉が渇いてしまい、声がかすれることもあります。

 

ということで講演や研修で長時間話す場合、私とってペットボトルの水は必須です。コンビニでお気に入りのミネラルウォーターを買うようにしています。

実際に経験してみないとわからないこともあるのですね。

 

nagai

東洋経済オンラインに掲載されていた、田原総一朗さんの対談にとても共感しました。

今の起業家は松下さんや盛田さんに似ている
田原総一朗が目にした、スタートアップの最前線

---(以下、引用)----

共通するのは、事業の興し方が乱暴でないことだ。言葉遣いも割合丁寧だし、服装も普通の格好をしている起業家が多い。ここは堀江貴文の世代とは毛色が違う。

また大学を卒業して、いきなりベンチャーを作るのではなく、まず手頃な企業に就職しているのも、私が出会った起業家たちの特徴だ。そこで生きるノウハウをまず習得し、その後、自分の好きなビジネスを立ち上げている。

彼らが大事にしているのは、金儲けよりもソーシャルインパクトだ。本当はボランティアでやりたいが、それでは長続きしないからと、ソーシャルビジネスという形態で行っている。

---(以上、引用)----

私も20代・30代の若い起業家にお目にかかる機会がよくあります。

多くの方がキチンとしています。パリッとしたスーツも着こなす方も意外と多く、礼儀作法もしっかりしています。「いかにいい社会を作るか」というビジョンが明確、ちゃんと日々の努力と学びが大切であることを理解し、謙虚に積み重ねておられます。

そして何よりも尊敬できる素晴らしい人間力を持った人が多いと感じています。

 

会社設立の起業のハードル(資本金、手続き等)がここ10年で大きく下がったことも一つの要因なのでしょう。

加えて、日々の会社経営に必要なリソースもクラウドやアウトソーシングを活用すればそれほどかかりません。損益分岐点をかなり低く下げることができるので、ある程度の売上を確保することができれば、会社経営を軌道に乗せることができます。

この結果、私が20代だった20-30年前と比べて、起業はかなり現実性ある選択肢になっていると思います。(かくいう私も起業しました)

 

ということで、この記事で紹介されていた田原総一朗著「起業のリアル」を早速Kindleで購入しました。16名の起業家と田原さんが個別に対談した対談集です。

読むのが楽しみです。

 

nagai

昨日2014/7/24(木)のNHK News Watch 9で、50年前の1964年、東京オリンピックの時代に日本がチャレンジしたことを特集していました。

その中で、着工後1年以内の完成が求められたホテルニューオータニが紹介されていました。

各部屋の浴室工事は当初1年半かかると見込まれていました。普通にやっていては間に合いません。

そこで新たにユニットバス工法を開発。工場で浴室の部品を成形し、工事現場で組み立てるというイノベーションを生み出して浴室工事を3ヶ月で完成できるようにしました。

ホテルは無事納期までに完成できました。

今ではユニットバスは普及率9割。当時は考えられなかったことです。


ゲリー・ハメル著「経営は何をすべきか」に、次のような一文があります。

「イノベーションと変革への意思は情熱から生まれる。つまり、現状に対するもっともな不満の産物なのである」

ユニットバスも、まさに大きな課題への挑戦で生まれた不満の産物です。

課題は、イノベーションの母なのだな、と改めて思いました。

 

nagai

一昨日、「あなたのFacebookアカウントで新しいパスワードのリクエストがありました」という件名で、Facebookからこんなメールが届きました。(本文中のメールアドレス、他は隠しています)

Facebookpwreset  

心当たりがないので、最初に考えたのは「これって、フィッシング詐欺?」

"あなたのFacebookアカウントで新しいパスワードのリクエストがありました"で検索してみると、なぜか上と同じ画面のブログページがいくつか出てきただけ。これらのページには、特に対応策も「困った」ということも書いていません。中には既に削除されてるページもありました。

 

上記の「今すぐお知らせください」のリンク先URLは下記でした。

https://www.facebook.com/login/recover/disavow_reset_email.php?n=(個人情報のため以下略)

どうも本物の警告メールのようなので上記をクリックすると、次のFacebook画面が出てきました。Facebookthanks_2
リンク先を辿り、このページ「新しいパスワードをリクエストしたことを示すメールが届きましたが、そのようなリクエストはしていません。」をクリックすると、こんな説明が出てきました。

---(以下、引用)---

パスワードの再設定をリクエストしていないのにFacebookパスワードの再設定に関するメールが届いた場合は、他のユーザーがあなたのメールアドレスまたはユーザーネームを入力して自分のアカウントにログインしようとした可能性があります。一般的なユーザーネームまたはメールアドレスを使っている場合は、このようなことが頻繁に発生します。受け取ったメール内のリンクをクリックしない限り、何の変更も行われず、アカウントは安全に保たれます。

パスワードが再設定されたことを確認するメールが再び届いた場合は、アカウントの安全を確保してください。

---(以上、引用)---

 

誰かが私のメールアドレスを使ってFacebookにログインを試み、ログインできないのでリセットを試みた、ということのようです。

どこからか入手したメールアドレス一覧でFacebookにログインを試みることで、弱いパスワードを設定している場合は、容易に乗っ取ることが可能である、ということですね。

怖いですね。

GmailやFacebookを使う場合、2段階認証は必須だと改めて実感しました。

 

一方で、すべての人がITリテラシーを持っているわけではありません。例えばFacebookやGmailの2段階認証を行えるスキルは、必ずしも全ユーザーが持っているわけではないでしょう。

今後、クラッキング技術が高まると、多くの人たちが被害に遭う可能性がますます高まります。

世の中のITリテラシーを高める一方で、一般の人でもクラッキングに対応できる方法も必要になってくるのではないか、と改めて思いました。

 

nagai

本日、KADOKAWA中経出版様から7月末発売予定の「コミック版100円のコーラを1000円で売る方法3」見本が届きました。

Photo 

「100円のコーラを1000円で売る方法」を2011年11月に出版してから2年8ヶ月、これでコーラシリーズは、コミック版・図解版あわせて7冊全て揃いました。

Photo_2  

当初よりシリーズ3部作の企画を立てて、ポートフォリオ戦略を進めていましたが、改めてこのようにシリーズ7冊を並べて眺めてみると感無量です。

ご支援くださった関係者の皆様、有り難うございました。

アマゾンでも予約を開始しています。



現在、次の新シリーズも企画中です。皆様お楽しみに。

 

nagai

300円を下回る価格で、熾烈な価格競争をしている牛丼業界。

価格を下げれば、一時的に客は増えます。

しかしライバルも追従値下げしたりして、そのうち客足は戻ります。

企業の利益率は下がり、企業の体力が徐々に奪われ、そして市場が徐々に収縮します。

 

そんな中、東洋経済オンラインにこんな記事が掲載されています。

松屋はなぜ"プレミアム牛丼"で勝負するのか キーワードは「米国産牛肉の輸入規制緩和」

従来の290円の「牛めし」に対し、この「プレミアム牛めし」は380円。290円の「牛めし」は販売終了するそうです。

松屋の緑川社長も、「40年この仕事をしているが、こんなにおいしい牛めしは食べたことがない」とおっしゃっています。

 

松屋は、まさに「価値を生み出す」競争にシフトしています。価格競争でなく、このように顧客に新たな価値を提供する競争は、素晴らしいですね。

本日7/22 10:00AMから、まず286店で発売するそうです。

価格競争で疲弊する牛丼業界で、まさに希望の星。繁盛することを祈っております。

  

nagai


プロフィール

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永井孝尚

オフィス永井代表。 著書「100円のコーラを1000円で売る方法」シリーズ(中経出版)、他。

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