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当ブログの前回のエントリーから11ヶ月ぶりのこのテーマですが、デジタル一眼レフカメラの市場がすごいことになっています。
BCNランキングの記事にここ1年半のメーカー別シェア推移がありますが、その入れ替わりの激しいこと。
2006年03月 C(50%), N(30%), P(10%), O(7%), S(0%)
2006年07月 C(34%), N(27%), S(22%), P(15%), O(4%)
2006年12月 N(50%), C(35%), P(10%), S(4%), O(1%)
2007年07月 N(44%), C(33%), O(12%), P(7%), S(4%)
(N:Nikon, C:Canon, P:Pentax, O:Olympus, S:Sony)
新機種が登場するたびに、わずか数ヶ月単位で激しく順位が入れ替わっています。
2006年7月にはソニーのα100とペンタックスのK100Dが登場し、ニコンとキヤノンから大きくシェアを獲得しました。
その後、ニコンが中級者用のD80と初心者用のD40を出して、昨年末にトップシェアを獲得。
しばらく5位にいたオリンパスも、かつてのOMシリーズを彷彿とさせる超小型一眼レフカメラの投入で、半年で二桁のシェアを獲得し3位に浮上しています。
8月31日にはキヤノンがEOS 40Dを発売しましたし、ニコンは11月にD300を発売、ソニーもα700を出してきました。
この激烈なシェア争いは当分続きそうですね。
これだけ性能アップした新製品が目まぐるしく出てくると、ユーザーとしてはいつデジタル一眼レフカメラを購入すべきなのか判断に迷うところですが、結局、「本当に欲しくなった時が、買い時」ということなのでしょうね。
ここ数年間、私はソリューション・マーケティングに関わってきました。
私の経験では、ソリューション戦略を立案するアプローチには、大きく分けて二通りあると思います。
ソリューション・セールス・アプローチ(特定のお客様のニーズから出発する方法)と、ソリューション・マーケティング・アプローチ(市場全体の分析から出発する方法)です。
■ソリューション・セールス・アプローチ
実際に特定のお客様の個別ニーズが分かっている場合、このアプローチが有効です。
個別のお客様の個別のニーズを体系化し、優先順位付けして、それぞれのニーズに対して自社のどのような能力(商品やサービス)をお客様の価値としてご提供できるのか、ソリューション(解決策)を考えていきます。
これらを集めたものが、特定市場向けのソリューション戦略になります。
ここで考えた戦略は想定する個別のお客様に対してそのまま実行可能な形式になっているので、実行し易いという利点があります。
反面、自社がアプローチできているセグメントのお客様のニーズしか拾えない、逆に言えば、自社がカバーしていないセグメントのニーズは拾えない、というデメリットがあります。
クレイトン・クリステンセンは、自身の著書「イノベーションのジレンマ」で、
「顧客の意見に耳を傾けよ」というスローガンがよく使われるが、このアドバイスがいつも正しいとはかぎらないようだ。むしろ顧客は、メーカーを持続的イノベーションに向かわせ、破壊的イノベーションのリーダーシップを失わせ、率直に言えば誤った方向に導くことがある。
と述べていますが、まさにこの罠に陥ってしまう可能性があります。
■ソリューション・マーケティング・アプローチ
ある程度信頼性が高いマクロ又はミクロの市場分析が可能な場合は、このアプローチが有効です。
市場全体の動向を把握し、どのソリューションが市場で普及し始めているかを分析した上で、自社でフォーカスすべきソリューションを定義し、そのソリューションを提供するための自社で何をすべきかを考えていきます。
市場全体を把握した上で、どのソリューションを選び(select)、どのソリューションを手がけない(deselect)かを決めることになります。従って「気が付かないうちに市場を失っていた」という可能性をある程度下げることが可能です。
但し、ここで立てた戦略はそのままでは実行できません。実行するには、さらに個別のお客様毎のセールス戦略に展開する必要があります。
また、このアプローチの成果は、品質の高い市場分析を利用できるかどうか、に依存しています。例えば、ある程度の継続性を持った定点観測的な市場分析に投資していく、といったことが必要になります。
上記のメリット・デメリットでも述べた通り、両者は一長一短があり、一概にどちらが優れているとは言えません。
実際には、両者を組み合わせた形でソリューション戦略を立案することが必要です。つまり、
- 市場分析を通じて自社だけでは知りえなかった世の中の動向を把握する
- その結果を実際にお客様と日々接しているセールスと共有し、セールスの視点で、担当しているお客様では何が起こっているかを確認してもらう
- 場合によっては、お客様ご自身と議論して検証していく
- このようなセッションを通じて、市場全体を考えて自社として何をしていくべきかなのか、その戦略の中で特定のお客様に対してどのように展開していくべきなのかを考えていく
これにより、市場全体を網羅した上で、実行可能なセールス戦略まで落としたソリューション戦略が立案可能となります。
実際に企業に勤めておられる方々はお分かりの通り、このように進めるのは、まさに「言うは易し、行なうは難し」ですが、時間をかけて繰り返していくことで、例えゆっくりでも必ずレベルアップしていきます。
昨日も書きましたように、「何よりも大切なのは継続すること」ですね。
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