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2008年10月8日の投稿

2008年10月10日 »

外資だと、(外国とのやり取りがあると)、マーケティングや広報の仕事をしていると、いや、他の職種であっても、英日翻訳や日英翻訳からは逃れることができない気がします。

英語の電子メールはそのまま読めば、キレイな訳にならなくてもいいのですけど、上司から「アメリカのジョンに送るから、レポートは英語しておいて」とか、「このユーザーカンファレンスのアーリーバードの申込方法、代理店に送りたいからとりあえずポイントだけ和訳しておいて」なんて言われたりします。

翻訳会社に発注できればいいのですが、分量が少なすぎたり、また締切が近すぎて間に合わず、自分で訳すことも。さらには、日本でプレスリリースを出そうと思ったら本社チェックがあるから日本語のリリースを英語に直さなくてはいけなかったり。

それから、カタログやWebのコンテンツ、製品のマニュアルなど、翻訳しなければならないものが多く、翻訳会社を使ったとしても、後であがってきた訳をチェックする作業もこれまた大量にあったりします。

「プロが教える基礎からの翻訳スキル」という本をこのたび頂戴したのですが(著者は2人ともかなり売れている英語関係の書籍を出されている人です。お名前でググッてみるとわかります)これが役立ちそうです。

Google検索で、high chanceとgood chanceのどちらが一般的かを調べようとか、Googleを使った、翻訳のコツまで言及されています。確かに、日本人であれば、どの言い回しが一般的なのかを感覚的に知ることは難しいと思います(日英の場合)。また日本語で一般に使われている「言い回し」も検索で探せることにも触れています。こういうことも翻訳スキルにつながってくるのですよね。もちろん招待状やマニュアル、パワポプレゼンなどの訳の例や、練習問題も豊富です。

それにしても、この本によれば、翻訳売上高の約3割を占めるのが、コンピュータ系(ソフト・ハード・ローカリゼーション)なのだそうです。(翻訳白書、2006年、日本翻訳連名調べ)。ITと翻訳は切っても切れない縁で結ばれていそうです。

英日日英 プロが教える基礎からの翻訳スキル
英日日英 プロが教える基礎からの翻訳スキル 光藤 京子


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ところで、ここからはこの本の話ではないのですが、翻訳会社にもちょっと悪質なところもあります。製品のマニュアルはそれなりにボリュームがあり、よい商売になるので、一度囲い込んだら逃げられないようにしてしまう会社があります。(商売がうまいといえばそれまでですけど)。可能であれば発注時に、途中から別の会社に変えるなどの場合でも過去のグロッサリ(トラドスに入っているメモリ)などがもらえるような契約にできれば、後々便利かと思います。

翻訳会社はトラドスというソフトウェアを使っていることが多く、ここに過去はどう訳したかが蓄積されます。そのため、マニュアルなど同じ用語が繰り返し出てくる場合に非常に効率がよくなります。(注:「翻訳ソフト」ではありません。過去の翻訳履歴を管理したりする、翻訳者を支援するソフトです)

自力でやる翻訳も、外部のプロにお願いする翻訳も、その仕組みを知っておくことは非常に役立つと思います。

きょこ

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プロフィール

加藤 恭子

加藤 恭子

IT記者を経て、ナスダック上場IT企業のマーケティング・PRマネジャーを歴任。
現在は、その経験を活かし、マーケティング・広報のコンサルティングを行う株式会社ビーコミの代表として活動。目黒広報研究所で広報に関する情報発信を行っている。

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