« 2009年7月13日

2009年7月15日の投稿

2009年7月17日 »

 今日は実は弊社主催の「インターネット時代のCRM(顧客情報管理)を考える」というセミナー中で1コマ話をする。CRM(Customer Relationship Management)は売上に直結するからか、この不景気下でも引き合いがわりと多いカテゴリーだ。
 さてこのCRM(Customer Relationship Management)という言葉の定義だが、昔は顧客管理データベースだとか営業情報共有システムのことを示していたが、最近ではもっと広い範囲を示すようになってきている。我々としては、今のネット時代のCRMは、企業と顧客との接点(コンタクトポイント)全体に着目して、顧客と長期的・継続的な「親密な信頼関係」を構築し、その結果として顧客の利益と企業の利益を相互に向上させることを目指す総合的な経営手法およびそのためのシステムだと定義している。

 この定義をとると従来ERPだとかSCMに含まれていた受注処理システムや納品までの物流管理システムもCRMという大きなくくりの中で考えることになる。その新しい定義にそってCRMシステム(あるいはパッケージ)を再分類してみた。

  • 受発注処理型(広くはERP,SCMまで含む): 受注から製品の出荷、そして納品までの一連の流れとして処理。営業担当者はできるだけ本来の顧客との折衝に時間を費やせるように無駄な作業を省き効率化を目指すとことを目指す
  • ナレッジ活用型:ベストプラクティスや商談の成功事例の共有、パンフレットやチラシといった販促物や素材の提供による営業員の向上や武装力強化が目的
  • プロセス管理型(SFA):引き合い、提案、受注などの営業プロセスを標準化し、日報や商談の進捗管理を行う。また、営業行動ナレッジとして次に行うべき活動のアドバイス、忘れがちな諸作業の処理漏れ防止などを支援する
  • 分析型(DWH、BI):顧客データベースや取引履歴データベースを基に、顧客動向の分析、優良顧客や見込み客の抽出、キャンペーンのシミュレーションなどを行う
  • CTI:電話の受付や振り分け問い合わせ履歴管理など、コールセンター(ヘルプデスク)の業務を支援する
  • PRM:代理店など間接販売形式などの場合に、チャネルの状況やパートナー企業の情報を収集・分析して、パフォーマンス向上の為の施策へつなげる
  • eCRM:Webページを使って顧客の嗜好の分析、顧客毎にカスタマイズしたコンテンツの自動作成・推奨商品の表示、FAQ検索機能の提供などを行う。電子メールの大量配信や簡単な自動返信、内容の自動解析やシナリオに基づいた展開も可能

 いかがだろうか。ひとくちにCRMと言っても今やいろいろな手法やシステムがある。

 そしてこのうち特に最近注目すべきは最後のeCRMだろう。実際この分野には数多くのベンチャーが参入して新しいアイデアやビジネスモデルを提唱している。
 あのマイクロソフトでさえ自社のMicrosoft Dynamics CRMにTwitter連携機能を実装するなど試行錯誤(さすがにこれはちょっと右往左往のほうに見えるけどw)している状況だ。今はまだどれが勝ち組になるかはみえてこないいが数年以内に勝負は決まると思うので、しばらくは目を離さずおきたい。

===当ブログ過去の関連エントリー

yoi

« 2009年7月13日

2009年7月15日の投稿

2009年7月17日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP


プロフィール

吉川 日出行

吉川 日出行

みずほ情報総研勤務。情報共有や情報活用を主テーマにコンサルティングや新ビジネスモデルの開発に携わっている。

詳しいプロフィール

カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
knowledge
カテゴリー

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


Special

- PR -
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ