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先日ネットスラングの認知度調査の結果がアイシェアから発表されていた。いくつかのニュースメディアが取り上げていたから読んだ人も多いだろう。この調査では「リア充」、「ワロス」、「痛車」などのネットスラングを10種類挙げて認知度を聞いていたが、幸いなことに私はこの10種類は全部意味までわかった。というのも以前にそれらの言葉に接したときに「ググって」調べたからだ。
ネットに限らず世の中はどんどん変化していくので言葉についても日々変化する。日々新しい造語や短縮語が生まれているし、これまであった言葉がある日から急に違う意味で使われるケースも少なくない。こういう新語とその意味を常に把握するのは大変だ。大半の人は私のようにこういう新語の意味を「ググって」調べるのだろう。
以前にわれわれが行ったビジネスシーンにおける検索行動の調査でも日頃最もよく探しているものは「言葉の意味や用法」だという結果がでた。ただググったときの検索結果に、その言葉の意味を解説してくれる最適な結果が一番上に出てくるかというと微妙だ。
最近また「ソーシャル辞書」という単語をちらほらと見かけるが、これはこういう新語の管理や調査にソーシャルを生かそうというアイデアだ。新語が登場したら最初に見かけた人が単語と意味をWebのどこかに登録して、次以降の人はそれを使う。間違いや足りない部分はそれを使いながら用語辞典(辞書)を皆で手分けしてブラッシュアップしていこうという話だ。
私が知っている日本でのソーシャル辞書系のサービスをいくつか挙げると、みんなで作る英和辞典「SooDict」、特定のワードに対して、50文字以内で自分なりの解釈を説明/登録する「utter.jp」、そして日本語変換のIMEの辞書自体をソーシャル環境下に置くという「Social IME」あたりになる。
他にもジャストシステムのATOKの拡張機能である「ATOKダイレクト for はてな」をインストールすると、ATOKの変換候補に「注目のはてなキーワード」、「はてなキーワード連想語」、「はてなキーワードサーチ」を表示することができる。
以前に「群衆の叡智(Wisdom of Crowds)が生きる5つの局面」で書いたことだが群集の叡智の活用法として効果的なものは、“しらみつぶし”に探したり手数を使って“手当たりしだい”に可能性を検証していくようなシーンである。ソーシャル辞書のコンセプトはこれに分類されるので群集の叡智の活用アイデアとしては正しい。もっとも逆に群集の叡智は正確性や信頼性については専門家の知識に劣ることも多いのでソーシャル辞書の内容を全部鵜呑みして多用してはいけない。
このあたりを皆がちゃんと理解するという風土面の進展と、登録作業の負担感をより軽減させるようなシステム側のUIの改良が進めばソーシャル辞書は一気に爆発してもおかしくないと思う。
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