« 2008年12月19日

2008年12月20日の投稿

2008年12月22日 »

 “初音ミク”で記事検索していたところ、納税通信という聞きなれない媒体の「人気爆発「初音ミク」って誰?/究極のオタク税務/動画サイトにアクセス数百万件/ヒット曲次々 着うた配信で収入も」(2008/12/01)という記事がヒットした。調べてみると税理士さんとか資産家向けの専門紙らしい。

 記事では、初音ミクのヒットを取り上げ、初音ミクを使って作曲された曲が携帯電話の着うたとして有料配信されたりカラオケ化していることを紹介し、その後に専門紙らしくこうした所得の取り扱いについての解説が続く。

一般的な会社員(年収2千万円以下)が趣味で作った初音ミク曲で着うた配信などの著作権料を得る場合、「一般的に は雑所得に該当する」(税務当局)。つまり初音ミク曲で生じた雑所得とそのほかの雑所得の合計が年間20万円を超えれば確定申告の必要が出てくるわけだ。
 雑所得はその計算上、必要経費を控除することができる。この場合、初音ミクのソフト代(オープン価格、実売1万4800円程度)については「収入を得るために直接必要であるから経費性がある」(同)ため、必要経費とすることができそうだ。
  初音ミクだけでは“歌声”しか作成できない。楽曲とするには、ほかの音楽作成ソフトが必要となる。これについても経費性は同様に判断されるが、そうなると パソコン代も電気代もと発展しかねない。初音ミク以外は、実態をみたうえで、全体として経費として引けるかどうか判断される。(出所:納税通信、2008/12/01付け12ページ)

とある。ふと思ったのだが、そうなると月500円(年間だと6000円)のプレミアム会費はどうなのだろう。最近プレミアム会員の勧誘活動が盛んに行われているが、今後のUGCの発展やその作者のメジャー化を見据えてこうした際にプレミアム会費が経費扱いされるように働きかけてもしそれが確立できたら、プレミアム率向上にかなり貢献できるのではないだろうか。

 記事の後半には最近の国税当局によるインターネット取引に対する調査結果も紹介されていた。現在こうした調査は、ホームページを開設して直接受注する「ネット通販」、電子画像・データを販売する「シェアウェア」、それ以外の「その他のネット取引」に分けられているそうだ。ちなみに出会い系サイト、バナー広告、アフィリエイトなどは最後の「その他のネット取引」に分類されるとのこと。
 平成19年における調査件数とその際の1件あたりの平均申告漏れ所得金額は、「ネット通販」が885件で平均976万円、「シェアウェア」で28件、平均1332万円。「その他のネット取引」は2209件で平均申告漏れ所得金額は1626万円とあり金額がかなり高額になっていることに驚いた。

 記事の最後には

 日々進化するインターネットの世界。初音ミクに続き、今後どのような新しい収入源が現れるか分からない。 それでも、所得がある以上は正しい申告を心がけておかないと、「あらゆる資料情報を収集して調査している」(同)という当局の調査で指摘された後では時す でに遅し。無申告なら、本来納めるべき税額のほかに無申告加算税というペナルティーが待っている。(出所:納税通信、2008/12/01付け12ページ)

 初音ミクぐらい有名になると税務当局にも睨まれるだろう。でも今回の初音ミクのケースや今後出てくる“描いてみた”や“動画にしてみた”系がネットで売買された場合さっきの3つの分類のどれともちょっと違う。UGCが盛んになってそれで納税や脱税する人が増えたらさっきの区分も見直されて「コンテンツ販売」なんて区分が増えそうだ。

» 続きを読む

yoi

« 2008年12月19日

2008年12月20日の投稿

2008年12月22日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP


プロフィール

吉川 日出行

吉川 日出行

みずほ情報総研勤務。情報共有や情報活用を主テーマにコンサルティングや新ビジネスモデルの開発に携わっている。

詳しいプロフィール

カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
knowledge
カテゴリー

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


Special

- PR -
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ