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 先週に川上さんが紹介していた「社員が離れる会社、社員を活かす会社、その特徴は?- NTTデータ経営研調査」という調査結果によると、IT業界では全体の44.8%の人が転職を考えていて、実際に19.4%が具体的な行動や情報収集をしているそうだ。
 これを見てCOMPUTER WORLDの1月号に載っていた砂田さんの「実態調査にみるITエンジニアの現実と仕事観」という記事を思い出した。こちらの調査ではIT業種で今すぐにでも転職したいと思うという人は、非常に当てはまるが11.6%で やや当てはまるが22.2%と合計で33.8%が転職を考えているそうだ。

 でもこれらの数字はIT業界(業種)限定だから高いのか低いのかよくわからないなぁ、と思っていたらネットマイルが業界間で比較できる調査をしてくれていた。これによると最も社員の満足度が高くて転職意欲が低いのは「電力・ガス・水道」で次が「専門コンサル系」らしい。でも、ITや情報・サービス系が転職意欲が高いかというとそうでもなくておおよそ平均と言ってよい感じだ。例えば「コスメ・美容関連」「衣料・雑貨・日用品系」「医療・福祉系」「商社系」のほうが転職意欲が強い。

 IT業界が学生の不人気業界に落ちて久しいらしく、最近よくこれを問題視する記事をよく見る。そしてこういう記事が上記のような数字を用いて問題意識を煽るのを見る度にこういう調査って特定業種だけでなく他と比較しないと使えないだとうにと思う。どんな業界にも企業にも不平分子はいるわけでご時世的にそれが3割くらいになっていても不思議はないと思うから。それを数字だけみて○割に昇るとかいわれでも・・・・
 例えば、さっきのNTTデータ経営研究所の調査だと

 今の職場や仕事で将来的にさらなる能力を発揮できるか尋ねると、「今の職場・仕事では難しいが、会社内にはさらなる能力を発揮できる職場・仕事があると思う」と部署移動で解決できると考えている人は38.7%、一方「今の職場・仕事でも会社内でも、さらなる能力発揮は難しいと思う」と、転職しなければ解決できないと思う人は23.9%であった

とあるし砂田さんのほうにも

「この会社にいれば自分は成長できると思う」と考えている人は2割も満たない。
{グラフを見ると「非常に当てはまる=2.5%」「やや当てはまる=16.1%」}

 だけどじゃあ他の業種ってもっと自分の成長が感じ易いのだろうか?私が見ている限り日本の企業全体で「この会社にいれば自分は成長できると思う」と考える人は2割よりすくない可能性もあると思うんだけど、どうなんだろう。
 それにさっきの人気業種の「電力・ガス・水道」ってのはそういう業界では無いようななぁ、なんて思ってしまう。

 こういう数字は個別企業で同じ設問を自社内で行ってIT業界全体と比較するのには良いけどこれを持って業界全体を論じるのはちょっと危険な気がする。そしてインターネットで調べるとIT業界のこういう調査結果だけが突出して見つかるけども、これから就職活動をする学生さんはその数字を他の業界の数字と比較して吟味したほうが良いんじゃないかな。ちなみに各業界毎のこうした意識調査は業界紙や業種別の雑誌に時々載るので図書館などで丁寧に捜せば手にはいるはずだ。

#余談だけど砂田さんの記事では、未踏ソフトウェアの天才プログラマー達からも意識を聞き出し共通点を纏めている。IT業界を目指している学生なら、こっちは読んどくべき!

 あとついでなので学生さん向けに、便利そうなサービスを紹介。
 米国では自分の給料データを入力すると他人の給料データが見られるサービスとしてGlassdoor.com参考記事}というのがあったけど、これの日本版となる「Review360」の運用が始ったようだ。まだ始ったばかりで今のところデータは少ないけど、こういう情報を広く集めるのをWeb上でソーシャル的にやるというのは手軽だし匿名性も確保できるので直にデータは充実するだろう。
 ただ、こちらについてもここで得たデータをどう解釈するかは、結局自己判断と責任であることを覚悟しておくこと。

yoi

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吉川 日出行

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