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矢野経済研究所から「オタク」市場に関する調査結果2008が発表された。最近は日本独自のこうしたコンテンツを国際的に競争力のあるものに育てようとか観光立国のひとつに秋葉原や大須の世界コスプレサミットなどを生かそうという政府の後ろ盾(?)もあってオタク市場は順調に拡大しているようだ。
この調査によると同じオタク系コンテンツでもアダルトビデオや一般にエロゲと称されるアダルトゲームの市場は縮小傾向だ。インターネットの黎明期にはエロがネットと技術を牽引するといわれてきたがことこの調査報告をみる限り最近での牽引役は「エロ」から「萌え」に替ったと見てもよさそうだ。
そして最近特に地方に於いて「萌え」を活用した試みが目立っている(※1)以前に紹介した埼玉県の鷲宮神社の通称「痛い神輿」もそうだが、今年TVが取り上げるほどの話題になったのはJA羽後による「萌え米」である。人気イラストレーターの西又葵さんによる優雅なデザイン画をあしらったあきたこまちの新米はネットで話題を呼び通年の7倍以上の売上を上げたそうだ。気をよくしたのか羽後町の酒屋からは萌え焼酎も発売された。その他に広島県廿日市市の「もみまん」も発売後数日間で500箱を売ったとか、山口県萩市須佐町では名産の活き剣先イカ「須佐男命(すさみこと)いか」を売り込むためにコンテスト方式で萌えキャラ「海野(うみの)みこと」を決めただとかこのところ立て続けに萌えキャラを使った町興しや地産品のPRが報じられている。
実際に先日アイシェアが調査した結果によると「萌え米」は23.2%の人が聞いたことあると答えているように、こうした萌え商品の認知が進んでいる。この調査にあったもうひとつの各種萌え諸品の購買意欲に関する問いをグラフにしてみた(左図)が「もみまん」は萌えもみじ“饅頭”であるが、萌えケーキや萌えパンのほうが購買意欲が高い。ここにさらにビジネスチャンスがあるw!
ちなみに今日11月11日は「もやしの日」であるが「萌え萌やし」についてはちょっと残念なことに萌えこんにゃくとブービー争いになってしまった。でもそれでも24.4%の人が買うと答えているのだから商品差別化手段としてはあってもおかしくない。
こうした萌えキャラを使った町興しや話題作りには眉を顰める人もいるが私個人としてはアイデアとして大いにアリだと思う。先日紹介したネット時代の消費者行動の各モデルでも認知プロセスはほぼ最初のほうにプロットされている。何がきっかけかはともかくまずは知って貰う(認知)がないと消費の次のステップには移らないのだ。市の名前がたまたま大統領候補に似ていたり美人過ぎる議員が当選するなんて事は確率的には希なわけで人工的に話題を作るには、(今なら)萌えキャラを使うのはアリではないか。
最もこういうのは単に儲けたいというので取り組んでもダメで、真面目に本気で取り組む事がポイントだとされる(※2)確かに大きく成功している例をみると一個人や一企業ではなく商工会や農協、森林組合といった公的組織が取り組んでいる。
また公募やコンテストを行うと話題が瞬発力を持ってよりブレイクしやすくなるようだ。それだけの予算が無いのならばキャラクターデザインをご当地由来のクリエイターに頼む手もあるだろう。先ほどの矢野経済研究所の調査結果にもあるように日本では同人誌が盛んに発行されている。その町(村)出身の漫画家はいなくてもその地域に由来のある人気同人作家なら見つけやすいだろう。
過去に町興しの似たようなアイデアとしては「ゆるキャラ」や「ローカルヒーロ」というのがある。この2つは既に多くの取り組みがされてそれを纏めた書籍「ゆるきゃら大図鑑」やDVD「ローカルヒーロ大百科」が発売されている。来年くらいには「ご当地萌えキャラ全集」や「萌え地産品総合カタログ」なんてのむ発売されるくらいに事例が増えるのではないだろうか。
(※1)一応調べてみると古くは2001年に佐賀県旧大和町の「まほろちゃん」や2004年くらいに和歌山県日高郡みなべ町の「みなべ川森林組合」のびんちょうタンを始め各地でチラホラと取り組みがあって以前からそれなりにネットで話題になっていたらしい。
(※2)先ほどの例で言うと「もえまん」以外は公的組織が絡んでいる。
参考にした情報
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