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コンサルタントとしてユーザの要件やニーズを聞き、要件定義書やRFP(提案依頼書)に取りまとめる仕事を良くやる。
その作業の中で注意しないといけないのがやりたいことをどこまで要件定義書に書くかということである。そもそもユーザはやりたいことが明確にわかっていないものだ。我々コンサルタントはこの曖昧なものを引き出して具体化するのだが、その時に出てきたものをそのまま要件定義書に書いてしまうととんでもない事になる。物事には制約というものが必ずあって、やりたいことがすべてできるとは限らないからである。この制約は時として技術的に実現できないといったものや、予算的な制限のもの時間的なものなどがあるが、これらの制約とやりたいことの折り合いをつけていくことがもっとも重要かつ困難な部分だ。
経験を積んでくると打合せ等の中で直感的に出来ないことがわかるのでその部分は代替案を出したり優先順位を落とすように薦めたりできるが、それでも時々見落としたり、ユーザ側が説得に応じてくれないこともあり往生する。
さてそんな時はどうするか、最近使うのはRFPをいきなり出さずにRFIという形式でやりたいことを絞りきる前にベンダーからフィードバックをもらう方法だ。このフィードバックの時にベンダー各社からできないという回答が来ればユーザも納得しやすいし、あるいはそこの部分だけは高価であるということがわかることでそれを前提に議論を進められる。
さてそんな過程を経て無事に要件定義を経た後に設計・開発フェーズに入るのだが、こちらの段階では今度はできることと使えることは違うという、また違ったギャップに悩まされる。「シロクマ日報」の小林さんのもうひとつのブログ「POLAR BEAR BLOG」には以前「「試す」か「使う」か」というエントリーで、「試す」と「使う」は違うものだという話が出ていたがまさにシステム開発の現場でも、試しに動かす程度なら大丈夫だけど現実的には使えないという場面はままある。
できるけど使えないことの例は、単発なら動くけどデータ量が増えるとレスポンスが悪化して使えない、セットアップ後最初は正しく稼働するが稼働環境が日々変化していくのに合わせてメンテナンスを行うことに非常に体力がかかり使えない、なんてものだ。ベンダーが行う製品デモンストレーションには、このできるけど使えない機能が満載ということが多いので特に注意が必要だ。
先にあげたやりたいことと出来ることの上手な分離、そして併せてできることと使えることをいかに早く見極められるかは、良いITコンサルタントと駄目なITコンサルタントの分かれ目のひとつだと思うのだ。
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