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総務省の実証事業では、特定非営利活動法人ITS Japan、NTTコミュニケーションズ、みずほ情報総研、NTTアドバンステクノロジによる「災害時通行実績情報の流通・連携の促進に関する調査研究」を行なっています(ニュースリリース記事)。

ITS Japanは、2011年3月に発生した東日本大震災の際に、2011年3月19日からホンダ(インターナビ)、パイオニア(スマートルーブ)、トヨタ(G-Book)、日産(カーウィングス)などのマイカーに搭載されているGPSと連動したナビゲーションシステムの通行実績情報(プローブ情報)の提供を受け、ITS Japanがデータを集約し、「自動車・通行実績情報マップ」をGoogle Mapsで公開し、物流業者が被災地に支援物資を送り届ける際の通行情報として活用されました。

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地盤情報の実証実験の概要 2013.3.13 http://www.opendata.gr.jp/committee/docs/20130313_2_rikatu.pdf

2011年4月6日からは、岩家健、宮城県、福島県、東北地方整備局、NEXCO東日本の通行止め情報を国土地理院がデータ統合したものも反映し、国土地理院の電子国土で配信するともに、Google Mapsで配信を行っています。

「災害時通行実績情報の流通・連携の促進に関する調査研究」では、4社に加えて、日立製作所、タクシープローブ実用化研究会、いすゞ自動車、UDトラックスの4社からの運行情報の提供も受け、合計8社からの通行情報を提供しています。

こういった通行情報の活用について、47都道府県にアンケート実施をしたところ、災害時、緊急輸送道路に利用可能な道路の把握への通行実績情報の活用意向は、6~8割にのぼっています。特に自治体の管理部門の危機管理部門では「関心がありすぐ利用したい」が17%、関心があるがまずは活用方法等について民間と意見交換したい」が66%となっており、関心度の高さが伺えます。

今回の総務省の通行情報の配信実験では、2013年2月12日~2月26日の間に、東京、仙台・石巻、青森のエリアにおいて配信実験を実施し、大規模地震後に速やかに配信できるよう運行情報の高度化配信の技術検証と運用手順の原案の策定を行っています。今後災害が発生した際には、東京などの大都市においては直近1時間の情報、仙台・石巻、青森のような地方都市においては直近3~6時間の情報を配信できる可能性があることが確認できています。

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http://www.its-jp.org/saigai/jikken/
※東京マラソン開催日の に乗用車が2月24日(9:00~9:51)、
2月24日 0:00~23:59にトラックが通った実績

ITSジャパンでは、今回の配信実験を踏まえ、実際の災害発生時においても速やかに情報提供が行え、災害対応など多くの分野にも活用できよう関係機関と連携し、配信に関わるシステムや、コスト費用負担や運用面などの検討に取り組んでいくとしています。

 

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MASAYUKI HAYASHI

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プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

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