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オープンデータ社会(13)自治体のオープンデータの取り組み

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自治体においてもオープンデータ活用の動きが始まっています。

福井県鯖江市

オープンデータに関して最も早くから取り組みを始めているのが福井県鯖江市です。

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http://www.city.sabae.fukui.jp/pageview.html?id=12765

2010年12月20日にW3Cのマネージャー一色正男氏、jig.jpの社長福野泰介氏「データシティ鯖江」の提案があり、オープンデータの利活用をすすめる契機となりました。

2012年1月30日には、鯖江市内のトイレ情報を二次利用可能なXMLで公開。2012年3月8日に開催された「Linked Open Data Challenge Japan 2011」では、鯖江市の公園トイレ情報が公共LOD賞を受賞しています。

2012年7月4日に発表された「電子行政オープンデータ戦略」には、地方自治体における取り組事例として紹介されています。

福井県鯖江市における避難所、AED、トイレ等の位置情報を用いた民間による避難マップの作成等の試みが行われるが、事例としてはまだ限定的である。

2012年11月17日には「オープンガバメントサミットin鯖江」が開催され、佐賀県CIOなど全国からオープンガバメントを推進する関係者が集うなど、先進的な取り組みを行う地域となっています。

鯖江市が公開しているデータは人口などの統計情報、市内公園等のトイレ情報や災害時の避難所の位置情報や市内のAED情報といった施設情報、鯖江百景の位置情報等の観光情報、議会情報、文化財情報、市内のWifi設置場所、バス情報などを提供しています。つつじバス情報では、つつじバスロケーションWEB APIを提供しており、リアルタイムで地図と連動したコミュニティバスの運行情報を確認することができます。

鯖江市は、オープンデータ流通推進コンソーシアムの参加メンバーでもあり、2013年1月22日に開催された利活用委員会などにおいて先進的な取り組みとして紹介もされています。

横浜市

横浜市においても民間団体と連携し、オープンデータの推進に向けた取り組みを進めています。

横浜市では、市民に必要な地域情報を提供するための仕組みを検討し、政策課題を市民と共有し対話を重ねることで協働解決に向けた議論を行い、 オープンデータ流通による新たな産業や雇用の創出を目指しています。

オープンデータを推進するための推進体制では、政策局 政策課 政策支援センターが事務局となり、政策局共創推進室など関連部局と連携し、中長期的な政策形成に関する支援や政策課題の市民との共有や情報発信を行っています。また、市民意識調査の実施や調査季報の発行、そして政策の創造と協創を目的として大学の研究機関やNPO、企業などが参加する「横浜会議」などの運営を行っています。

オープンデータの事例としてよく紹介される「Where Does My Money Go? (日本語版 ver.1.0.) 」は、イギリスの Open Knowledge Foundation が開発した Where Does My Money Go? (英語版) をベースに開発されており、横浜市財政局財政課が作成している平成24年度一般会計予算のデータが使用されています。

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http://spending.jp/

2012年11月には民間企業やNPO法人の代表、大学教授などが発起人となり任意団体の「横浜オープンデータソリューション発展委員会」を設立しており、ハッカソンをはじめ様々な活動を行なっています。


http://www.facebook.com/yokohamaopendata

本委員会の設立趣旨は、

1.公的データを活用したアイデアソン、ハッカーソンの開催
2.公的データによって横浜の政策課題を多様な主体で共有し、解決に向けて「対話」を進めるフューチャーセッションの開催
3.横浜市や国に対するオープンデータの技術や制度の検討提案
4.オープンデータを進める都市間交流の推進

となっています。

2013年1月25日と26日には、本委員会が主催し、LODチャレンジ実行委員会や「ヨコハマ・アート・LOD プロジェクト」に取り組んでいる横浜市芸術文化振興財団などが共催による「横浜オープンデータハッカソン」が開催されています(関連記事)。

会塚若松市や流山市などの自治体も

オープンデータの取り組みは、その他の自治体にも広がりを見せています。

会津若松市では、2012年9月27日よりウェブサイト上で人口などの統計データや公共施設マップなどの所在データなどのデータを公開し、公共データのオープン化を推進しています。
http://www.city.aizuwakamatsu.fukushima.jp/docs/2009122400048/

そのほか、以下の自治体がオープンデータに関して積極的な取り組みを行っています。

東京都 北区
千葉県 流山市、千葉市、浦安市
三重県
石川県 金沢市
奈良県 奈良市
島根県 松江市
福岡県 福岡市
佐賀県 武雄市
福井県 福井市、坂井市

流山市もオープンデータのトライアルサイトを立ち上げ、公開データの充実を測っています。

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http://www.city.nagareyama.chiba.jp/10763/index.html
流山市オープンデータトライアル

ビッグデータ・オープンデータ活用推進協議会(仮称)の設立

2013年1月25日、武雄市、千葉市、奈良市及び福岡市の4市が「ビッグデータ・オープンデータ活用推進協議会(仮称)」を設置すると発表しました。

具体的な事業展開に向けて、ビッグデータ・オープンデータの活用を検討・推進する「ビッグデータ・オープンデータ活用推進協議会(仮称)」を2013年4月1日(予定)から設置することを決定しています。

武雄市
http://www.facebook.com/194839810542098/posts/590623334297075

千葉市
http://www.city.chiba.jp/somu/shichokoshitsu/hisho/hodo/topic/2501bdod.html

奈良市
http://www.city.nara.lg.jp/www/contents/1359270556240/index.html

福岡市
http://fukuokachannel.tumblr.com/
http://www.city.fukuoka.lg.jp/f-channel/

協議会では、ビッグデータ・オープンデータについて、多くの市民に役立つ情報の共有化のための活用及び新産業創出・経済活性化などに結びつくビジネスへの活用等の面から、具体的な事業を展開することを目的としています。

具体的な取り組みとしては、企業や市民などから広く活用アイデアを集め、その実現を図るための「ビッグデータ・オープンデータ活用アイデアコンテスト」の開催を企画しており、2013年夏にアイデアコンテストの企画の発表と募集を行い、2013年秋にはシンポジウム開催と審査結果の表彰式を行い、4市において2014年度のアイデア実現に向けた検討を行う予定となっています。

4市の共同発表資料には、ビッグデータとオープンデータの違いについて以下のように整理しています。

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http://www.city.nara.lg.jp/www/contents/1359270556240/files/bigdata_press_information02.pdf

 

International Open Data Day in Japanの開催

2013年2月23日には、世界各地で市民がオープンデータを活用する「International Open Data Day」が開催されます。

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http://opendataday.org/

イベントのWikiページも立ち上がり、すでに世界中から60以上の都市がエントリーされています。

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http://wiki.opendataday.org/2013/City_Events

日本においてもオープン・ナレッジ・ファウンデーション日本グループ(OKFJ)の主催による日本初の「International Open Data Day in Japan」が自治体などが参加し、青森、会津若松、東京、千葉、横浜、名古屋、鯖江など、日本各地で開催される予定です。

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http://odhd13.okfn.jp/


自治体におけるオープンデータ活用のこれから

自治体において、様々なオープンデータ活用の動きが始まっていますが、まだまだ、各自治体における活用は限定的となっています。オープンデータを推進するためのムーブメントが広がりを見せ、行政サービスの充実のみならず、民間企業もオープンデータを活用し様々なサービスが生まれ、ユーザ自身がメリットを感じて恒常的に利用できるサービスが多く登場していくのか。今後の動きが注目されるところです。

 

オープンデータ社会(1)オープンデータとは? 2013/01/21

オープンデータ社会(2)米政府におけるオープンガバメントの取り組み 2013/01/22

オープンデータ社会(3)世界の政府におけるオープンデータ戦略の取り組み 2013/01/23

オープンデータ社会(4)民間事業者の参入 2013/01/25

オープンデータ社会(5)米国政府におけるビッグデータ関連政策 2013/01/28

オープンデータ社会(6)日本におけるオープンガバメントの取り組み 2013/01/29

オープンデータ社会(7)公共データへの産業界からの期待 2013/01/31

オープンデータ社会(8)電子行政オープンデータ戦略 2013/02/1

オープンデータ社会(9)総務省などの取り組み(情報流通連携基盤事業、オープンデータ流通推進コンソーシアム) 2013/02/4

オープンデータ社会(10)総務省などの取り組み(クラウドテストベッドコンソーシアム) 2013/02/5

オープンデータ社会(11)経済産業省などの取り組み(DATA METI構想など) 2013/02/13

オープンデータ社会(12)オープンデータアイディアボックス 2013/02/14

オープンデータ社会(13)自治体のオープンデータの取り組み 2013/02/15

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