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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

« 2008年12月27日

2008年12月28日の投稿

2008年12月29日 »

日本の政策においても今年は様々な動きがありました。今回は、これまで書いてきた「情報通信政策2.0」について少し整理をしていきたいと思います。

1月15日に、「日本政府のガバメント2.0(Gov 2.0)を考える」を書かせていただいたように、当時のヒラリー・クリントン、オバマ両上院議員の2氏の争いのように、YouTubeで国民に情報発信をしたり、セカンドライフ等の仮想世界で対話型環境を提供するといった動きが活発化してきています。 

経産省が推進する「情報大航海プロジェクト」も様々な議論を呼びました。1月31日に、「情報大航海プロジェクトと各省連携戦略プロジェクト」、3月18日に、「情報大航海プロジェクトの次世代検索・解析技術、そして情報大爆発時代に備える」と情報大航海関連のセミナー等に参加させていただき、自分なりの感想を書かせていただきました。

2月2日には、「融合時代に備える」を書かせていただき、通信と放送の融合、人とコンピューターの融合、ネットとリアルの融合、グローバルとローカルの融合等、様々な融合が進み、既存の枠組みを超えた取り組みの必要性を述べさせていただきました。 

3月19日に、「日本のICT国際競争力と世界一のICTインフラ」を紹介しましたが、日本のインフラ環境は世界最高水準でありながら、ICT国際競争力においては遅れが目立っています。日本のインフラや世界をリードする国産技術をもっているため、消費者にうまく還元をしていく仕組みが求められているようです。3月25日、「ICT政策と利活用に関する国際比較ランキング」や4月11日に、「日本のITランキングと様々な評価指標」を書かせていただきましたが、思いのほかに日本の低迷が目立っています。

3月21日には、慶応DMCが主催する「通信と放送の融合政策2.0の具体論に向けて」のフォーラムに参加してきました。インターネットでYouTube等の動画が閲覧できる時代になり、通信と放送の融合におけるビジネスの転換が求められている点を紹介させていただきました。 

情報通信政策でも今年は地域活性化をテーマにした施策も目立っていました。4月6日に、「デジタル文明開化プロジェクト(仮称)」を書かせていただきましたが、日本中の知的資産を総デジタル化する「デジタル文明開化プロジェクト(仮称)」の取り組みが進んでいます。5月18日には、「歴史や学術成果の知識情報共有化」を書かせていただいたように、知的資産のデジタルのアーカイブ化はさらに進化を遂げていくことになるでしょう。

ITを使って環境問題を考える取り組みも進んでいます。4月20日に、「ICTを利活用するとこんなにCO2が減るのですか?」を書かせていただきましたが、総務省は4月20日、「地球温暖化問題への対応に向けたICT政策に関する研究会 報告書のとりまとめ」を公表しています。 

4月25日は、総務省が、「「我が国の国際競争力を強化するためのICT研究開発・標準化戦略(案)」を公表しました。その中で私が注目し、ブログの中においても、「ICTの未来(1) --脳情報インターフェイス技術」、「ネットワークロボット技術」、「コンテンツ信頼分析技術」、「感性情報認知・伝達技術」等の技術を紹介させていただきました。5月8日に、「2011年以降のIT クリエイティビティ市場」を書かせていただきました。ITはより人間性に近づき、よりクリエイティブなアプローチが今後進んでいくのではないかと考えられます。

続きは、2回目以降に紹介していきたいと思います。

MASAYUKI HAYASHI

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プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

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