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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

日本のICT国際競争力の低下が指摘されています。世界経済フォーラム(WEF)は、4月9日、2007~2008年の世界の情報通信技術(ICT)の整備度を評価した世界ITレポート(Rankings in the Global Information Technology Report)を発表しました。日本は、前回の14位から19位と順位を落としています。

しかし、IT一つをとっても評価指標によって随分順位が違うことがわかります。最近のIT(ICT)に関するランキングを一度整理してみたいと思います。

調査団体等

日本の順位

調査方法

世界ITレポート(WEF 世界経済フォーラム)(2008/4/9)

19位

2007~2008年の世界の情報通信技術(ICT)の整備度
日本のICTインフラに関する国際比較評価レポート(総務省2008/3/18)

1位

ICTインフラに関係する6分野12項目の指標を選定。主要23カ国・地域で国際比較
Connectivity Scorecard(2008/1/30)

3位

各国の情報通信技術(ICT)インフラや活用状況を評価
ICT Opportunity Index –Skill Data(ITU Report 2007)

34位

ICTの普及率、アクセス機会を総合的に数値化して評価する指標のうち、成人の識字率、初等・中等高等教育粗就学率に注目した指標

世界ITレポートは、
ICT の一般的な事業および規制、インフラ環境、およびICT を利用し便益を享受する上での主な利害関係者(個人、企業、政府) の準備度、そして現在利用可能な最新の情報や通信技術の実際の利用状況という3 つの次元で世界各国のICTの利用効率を検証しています。日本に関する評価は”企業の利用度”は3位に対して、”個人の準備度”が27位という低い結果となっています。公共や個人の評価指標をとりいれると日本の評価は低いようです。


ICTインフラに関する国際比較は、
ブロードバンド環境において料金や通信速度は世界最高水準にあるのに対して、ICT投資割合やホスト数など社会基盤について低調な結果となっています。全般的に見ると、ICTのインフラに評価指標の重点を置いた場合、世界トップクラスであるということが改めてわかります。


Connectivity Scorecardの評価は、
オンライン活用度にフォーカスしたイノベーション型経済の評価指標も取り入れ、日本は3位にランクインしています。インフラと経済という指標で見ると日本は高い評価を得ているようです。


ICT Opportunity Index –Skill Dataは、
ICTの教育分野にフォーカスすると34位と日本のレベルの低さが際立ち世界レポートでも個人の準備度が低いことや、世界経済フォーラム(WEF)の2007のレポートでも学校のインターネット接続が18位と低迷しています。経済協力開発機構(OECD)が毎年発表している国際学習到達度調査(PISA)においても数学応力や読解力等が落ちてきており、教育分野における競争力の低下は深刻です。


今回はIT(ICT)全般のランキングを見てみましたが分野別に目を向けてみるとどうでしょうか?WEF2007の資料によると”政府のICT利用と効率性の改善”が57位、”電子申請・電子調達等オンラインサービスの利用度合”が40位とやはり遅れが目立ちます。

医療分野を見てみても厚生労働省のレセプトオンライン率は1.4%で韓国の91%と大差をつけられています。

その他、IMDの国際競争力年間2007では、”サイバーセキュリティについて適切な対応がなされている国”では25位等、情報セキュリティ対策においても遅れが見られます。


以上、様々な評価指標をとりあげながら、世界と比べた日本のITの現状を少しまとめてみました。日本のICTインフラは世界最高水準ならが、個人と公共分野での利用の低調であり、その原因の一つにICT教育があるのではないかと考えています。

日本がこの先、”ガラパゴス現象”や”情報鎖国”と指摘されずに、ICT国際競争力をつけてくためには、ICT分野の教育が必要不可欠であり、優秀なITエンジニアを育てていく環境をつくっていくことが今重要であると感じています。


MASAYUKI HAYASHI

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林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスの開発企画を担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『「クラウド・ビジネス」入門』

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