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ICTの未来(4) --感性情報認知・伝達技術

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Web2.0が一昨年ブレークしました。Web2.0の定義の中にユーザの暗黙知を可視化し、集合知として最大限に利用することが注目を浴びました。その後、セカンドライフに代表されるように仮想社会のあり方も議論されてきました。人のコミュニケーションのスタイルは様々ですが、ウェブ技術やICT技術の進化に伴い、より双方向性の高い、そして五感を使った臨場感のあるコミュニケーションのスタイルが求められていくことが予想されます。

それを実現する技術として、今回は、「超臨場感コミュニケーション」の分野に位置づけられてる「感性情報認知・伝達技術」を取り上げてみたいと思います。

「感性情報認知・伝達技術」とは、

驚きや快適さといった情感や暗黙知等、五感を超越した感性をありのままに伝えるための技術であり、国内外ともに、本格的な研究には未着手の状況である。この技術を確立することにより、ICT による遠隔でのコミュニケーションにおいて、対面のコミュニケーションと同等以上のリアリティ、意志の疎通、理解・感動の共有が実現される。この技術を活かした超臨場感コミュニケーション関連の市場規模は、国内で29.5 兆円(2020 年)、世界で147.5兆円(2020 年)と予想される。

としています。

kansei 

驚くことに、市場規模は2020年に29.5兆円と予想されており、現在未着手の状況ということを考えると非常に有望な市場と言えるでしょう。

2025年までには、

  • プロカメラマン、効果音制作者、アロマセラピストなどの専門家の卓越した技・感性・知識の収集・分析、臨場感の感性的要因の解明
  • 臨場感をありのままに感じかつ伝えるための、人間の機能と感性に調和したユーザインタフェースの確立と臨場感の体感品質の評価技術の確立

などを目指しています。

視覚・聴覚・嗅覚等のメディアを融合した五感刺激による新しいコミュニケーションのカタチ、つまり「感性コミュニケーション」のあり方が今後さらに注目されていく時代になるのかもしれません。

■関連リンク

ICTの未来(1) --脳情報インターフェイス技術

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