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プレイステーション・ポータブル(PSP)の売れ行きが伸び悩んでいるそうです。原因の一端は、競合機であるニンテンドーDSの大ヒット。といまさら言うまでもなく、「PSP敗北/ニンテンドーDS勝利」を肌で感じている人も多いのではないでしょうか(僕もテレビゲーム嫌いだった両親がDSにハマっているのを見て、「こりゃ相当なブームだ」と実感している一人です)。ちなみにこちらの記事で、グラフつきで両機種の売れ行きが解説されています:

PSP 売れ行き急ブレーキ 背景に競合機大ヒット (毎日新聞)

今日の日経MJの記事によれば、この不振を打破するための施策の1つが「女性層の取り込み」なのだとか。確かにDSがヒットした一因は、これまでゲームをしてこなかった層(僕の両親が良い例です)へのアピールが成功したためであり、まだ比較的携帯型ゲーム機が浸透していない女性層を狙うことは理に適っています。しかしそのためにどんな手を打つかというと・・・

PS2とPSPに新色登場。ピンクのPSPはSamantha Thavasaとのコラボも (ITmedia)

ピンク色のPSPの発売、とのこと。さらにサマンサタバサとタイアップして、専用ケース(こちらもピンク色)も発売するそうです。

ピンクが女性に受ける色、であることは事実なのでしょう。しかしこれでニンテンドーDSを逆転するような大ヒットが可能でしょうか?女性をターゲットにしたマーケティングについて解説した本『女性に選ばれるマーケティングの法則』では、「パステルカラーや花模様を採用したり、通常の製品のライトバージョンを生産する」といったステレオタイプな手法を「ピンクの発想」と呼び、むしろ逆効果になる場合もあると批判しています。ピンクのPSPはまさしく「ピンクの発想」の産物であり、一時的に売上げが上がっても継続的なヒットにはならないのではないでしょうか。

一方、日経ビジネスの最新号では、意外なものが女性にウケている事例が紹介されています:

■ “ハンカチ王子”で野球に親近感 -- 女性集まるバッティングセンター (日経ビジネス 2006年11月6日号 p.22)

ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)と高校野球の盛り上がりがきっかけとなり、バッティングセンターを訪れる女性が増えているのだとか。カップルだけでなく、女性同士のグループで来店するケースも多いそうです。

このブームを一時的なもので終わらせないよう、バッティングセンターではこんな工夫を行っているそうです:

  • ピッチングマシンのタイミングに合わせて、マシン横の電光掲示板に、人気キャラクターの「ハローキティ」の投球フォームを流す
  • 最低球速を時速70kmから、女性にも打ちやすい時速50kmに変更
  • ヒールのある靴を履く女性のため、ボウリング場のように貸し靴を用意す

中には「ピンクの発想」的なものもありますが、貸し靴サービスなどは女性の行動を正しく把握し、配慮した結果ではないでしょうか。このような改革が続いていけば、それこそボウリング場のように男女を問わない娯楽施設として定着するかもしれません。

女性を呼びたいからといって、単純にみてくれだけを変えるのは「メッキ」でごまかすようなものでしょう。ソニーには「どこでもいっしょ」という携帯ゲームの成功例があるのですから、ピンク色の機種を出すという小手先の対応を超えるものを期待したいと思います。

アキヒト

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小林啓倫

小林啓倫

株式会社日立コンサルティングの経営コンサルタント。WEBサービスの企画・運営、新規事業の立案などに携わる。個人でPOLAR BEAR BLOGも執筆中。

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