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決して最先端ではない、けれど日常生活で人びとの役に立っているIT技術を探していきます。

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とあるきっかけで『図解 鈴木敏文の「商売の人間学」―なぜ、買うのか売れるのか』という本を手に入れて読んでいます。タイトルから分かるように、セブン&アイホールディングス会長の鈴木敏文氏の経営哲学をまとめたものなのですが、この本をふと手にとった妻が一言:

「へぇ、サラリーマンってこんな当たり前のことで悩むんだ。」

なんて罰当たりな発言でしょうか。関係者の方々には、小売業はおろかあらゆるビジネスとは縁の無い一女性の発言と思ってご容赦願いたいのですが、しかし一方で本質を突いた発言だと思います。僕らがビジネス書を読んで苦労して手にする知識は、ごく身近な人物にとって当たり前のものかもしれないのです。

例えば、同書の中ではこんな指摘がされています:

  • 日本の消費者の7割は店頭で「衝動買い」をしている。
  • 顧客にとっては、「おいしいもの」は「飽きるもの」であると考えるべし。
  • 顧客は「今ないもの」については、聞かれても何も答えられない。

妻に言わせれば、これらはすべて「そんなことも知らなかったの?」という話。何をいまさら悩んでいるのかというレベルだそうです。確かに毎日さまざまな買い物をしている「買物エキスパート」である主婦からすれば、ごくごく当然のことなのかもしれません。

ここで言いたいのは、家族が何でも知っているということではありません。とはいえ、小売業に関する知識だから主婦が答えられたのだと言うつもりもありません。僕らは仕事を通じて、専門的な知識と経験を身に着けます。その結果、ついつい「家族に聞いたって分かりっこない」という態度に陥ってしまいます。しかしそんな態度によって、貴重なアドバイスを得る可能性を潰してしまっているのではないでしょうか。

ちょうど『商売の人間学』の中に、こんな部分があります:

完売にしても、自分が買い手だったら不満に思うのに、売り手側に回ると、それは顧客のわがままだと考える。どうして人間は“社外”にいるときと“社内”にいるときとで感じ方が変わるのでしょうか?

(中略)

それは売り手に回ると、“顧客は素人、自分は商売の玄人”と思い込んでしまうからです。これが一番いけない。大切なのは素人の感覚であり、素人から“半玄人”になりかけただけでも市場の皮膚感覚を忘れる。

これは小売業だけの話ではなく、程度の差はあれあらゆるビジネスに通じる教訓だと思います。「素人の感覚」を忘れないためにも、身近な人々と仕事の話をしてみるのは大切なことではないでしょうか。

アキヒト

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小林啓倫

小林啓倫

株式会社日立コンサルティングの経営コンサルタント。WEBサービスの企画・運営、新規事業の立案などに携わる。個人でPOLAR BEAR BLOGも執筆中。

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