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決して最先端ではない、けれど日常生活で人びとの役に立っているIT技術を探していきます。

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最近は多様化の時代ということで、さまざまなモノに幅広い選択肢が用意されることが多くなりました。例えばちょっと前に焼酎ブームがありましたが、ふらっと入ったお店にA4の紙1ページ分ぐらいの焼酎リストがあったりして、選ぶのに困ったほど。お酒の他にも、食料品や文具、衣料、家電製品に至るまで、意外なものもバリエーション豊かだったります。

そうなると、逆に消費者としては困ってしまいます。選択肢が多くなると、逆に購入する率が下がるという実験結果があるそうですが、実験せずとも「多すぎて選べない」という状況は経験的に理解できるでしょう。もちろん売り手の側もそれを理解していて、例えば日本酒なら「甘口・辛口」などといったスケール(尺度)を用意してくれているわけですが、そのスケールを理解すること事態が難しかったりします。ちなみに僕もお酒をよく飲みますが、ワインで言うところの「ミディアムボディ」「フルボディ」などなどといった評価が何を意味するのかさっぱり分かっていません。

そんな問題を、面白いアイデアで解決しているチーズ専門店の話が日経MJに掲載されていました:

■ にぎわう専門通販 法貴 -- チーズ工房 組み合わせの妙 (日経流通新聞 2006年10月11日 第7面)

北海道産チーズの専門店「メイドイン北海道」の事例について。このお店では、「チーズの好みはわからなくても、お酒の好みならわかるはず」という発想に立ち、「○○が好きなあの方へ北海道から贈り物」というセットを企画。赤ワイン・白ワイン・日本酒など、「ある特定のお酒に合う」という基準で選んだチーズを数種類まとめてセット販売したそうです。これが消費者の購買意欲を刺激する結果につながっているのだとか。

僕もチーズは好きですが、確かに「どれでも好きなチーズを選べ」と言われたら困惑してしまうでしょう。そこでもし「硬さで選ぶなら」「産地で選ぶなら」という基準を出されても、さらに考えこんでしまうだけです。しかし「赤ワインが好きな方にはこれがいいですよ」という基準ならば、簡単に選ぶことができます。このように、専門的な基準ではなく「誰にでも分かるようなスケール」を用意することで、消費者が決断を下しやすくしているわけですね。

商品ラインナップを増やすことは、もちろん多様なニーズに応える可能性を増やすことになります。しかしユーザーに与える情報が単なるスペックだけでは、逆に彼らを困らせるだけに終わってしまうかもしれません。そんな時はメイドイン北海道の例に倣い、「マイクロソフト製品が好きなら」「検索エンジンといえば Google、という人なら」などなど、意外な要素をスケールとして使うことを考えてみても面白いのではないでしょうか。

アキヒト

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小林啓倫

小林啓倫

株式会社日立コンサルティングの経営コンサルタント。WEBサービスの企画・運営、新規事業の立案などに携わる。個人でPOLAR BEAR BLOGも執筆中。

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