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決して最先端ではない、けれど日常生活で人びとの役に立っているIT技術を探していきます。

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技術の進歩により、今まではモノを消費するだけだった人々が、生産者の側に回るという現象が起きています。このブログでも取り扱ってきた、User Generated Contents と呼ばれるものですが、ワインの分野にもこの UGC が登場してきたのだとか:

■ 米国発 カスタムメードワイン -- 味・ラベル自分好みで(日経流通新聞 2006年8月21日 第20面)

紹介されているのは CRUSHPAD というサービス。自分好みのカスタムワインを作ってくれるというものなのですが、ブドウの種類から味の好み、ラベルのデザインまで、様々なパラメータを設定することができます。指示はすべてWEBと電話を通じて行うことが可能(つまり現地に行って汗水流さなくてもOK!)。2004年9月にスタートして以来、2年で「顧客1,500人、従業員17人、年間収入300万ドル」に成長したほどのビジネスなのだそうです。

CRUSHPAD の事例では、ユーザーは自分の手を動かしていません。従って User "Generated" ではないという意見もあるかもしれませんが、例えて言うなら CRUSHPAD を通じて造られたワインは「鼻歌を楽譜にしてくれるソフトを使って作曲した歌」なのではないでしょうか。実現する手段はどうであれ、自分自身のアイデアでコンテンツを作ることを UGC と定義するなら、CRUSHPAD のワインは十分 UGC だと思います。

ものづくり革命 パーソナル・ファブリケーションの夜明け』という本では、工作機械の小型化・低価格化により、消費者が自分で自分の欲しいモノを作り上げるようになるという究極の UGC(パーソナル・ファブリケーション)が描かれています。CRUSHPAD が提供しているワイン作りの人員やブドウ畑は、いわば「小型化・低価格化したワイン作りマシーン」です。このマシーンをWEBを通じて操作できるようにしたものが CRUSHPAD のサービス全体と言えるでしょう。その意味で CRUSHPAD は、「ウェブ・パーソナル・ファブリケーション」とでも呼ぶべき存在なのではないでしょうか(仰々しい言い方をするつもりは無いのですが)。

今後はワイン以外の分野でも、こうした「代理人型(アウトソース型?)UGC」が出現するかもしれませんね。それもワイン造りのように、普通では簡単に手を出せないような「コンテンツ」が対象となるでしょう。またそうやって作られたコンテンツを取引するようなロングテール市場(CRUSHPAD で作ったワインを Amazon の委託販売サービスで売る、とか)も、今後活性化してくるのではないでしょうか。

アキヒト

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小林啓倫

小林啓倫

株式会社日立コンサルティングの経営コンサルタント。WEBサービスの企画・運営、新規事業の立案などに携わる。個人でPOLAR BEAR BLOGも執筆中。

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