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決して最先端ではない、けれど日常生活で人びとの役に立っているIT技術を探していきます。

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殺人や子供が巻き込まれる事件・事故など、とかくニュースは暗いもの・・・と相場が決まってしまったかのようですが、最近フランスでは「社会の諸問題に対する具体的な解決策の成功例を取り上げた取材記事とテレビリポートを紹介する雑誌」というものが話題になっているそうです:

■ パリ発 -- 明るいニュースに注目 社会に希望、雑誌で紹介(日経流通新聞 2006年8月9日 第16面)

雑誌の名前は"Reporters d'Espoirs"といい、同名のNPOが刊行しています。もともとクリスチャン・ドゥ・ボアルドンという方が「社会に希望を与えるジャーナリズムを奨励する」という目的で創刊されたもので、2005年からは毎年、新聞・雑誌記事とテレビレポートを対象にした「ホープリポーター賞」を選出しているとのこと。さらにその賞をまとめた雑誌と、DVDのセットも販売しているそうです。

具体的にどんなニュースが紹介されているの?というと、例えば過去に「ホープリポーター賞」最優秀賞を受賞したのはこんな記事なのだとか:

例えば、経済分野では「フェアトレードでシスヨルダン(パレスチナ)の住民大量流出を阻止」という記事が最優秀賞を獲得した。パレスチナの小さな村で神父が主導し、古代からの産物である高品質のオリーブオイルをフランスのフェアトレード企業を通して欧州に直接輸出し、246件の製造元が生活の糧を得ている、という話を紹介している。

確かにこのようなニュースは、単に「上手くいって良かったね」という感想だけで終わるのではなく、同じような問題に苦しむ人々に解決の希望とヒントを与えてくれるものでしょう。その意味で、積極的に共有を図ることには大きな価値があると思います。

このような場面にこそ、ネットの力が活かせないでしょうか。「共有」は最近のWEBが最も得意とする分野のはずです。例えばソーシャルブックマークのような仕組みを利用すれば、「社会の諸問題に対する具体的な解決策の成功例」を効率的に集約・評価できるでしょう。『ウェブ進化論』の中に、オープンソースの仕組みを使って社会問題に対する解決策を考えるという例が出てきましたが、同じように集合知を活用するイメージです。ただしオープンソース方式ではユーザーが積極的に新しい方法を生み出すことを期待されるのに対して、SBM方式では「既に存在しているけれどまだ世間に知られていない解決策」を探すのがユーザーの役割となります。

実際には、そのようなサイトの成功には優れた仕組みだけでなく、運営側の工夫も重要になってくると思いますが。しかしこういった「善意の集約」にITが果たせる役割は、まだまだ大きいのではないでしょうか。

アキヒト

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小林啓倫

小林啓倫

株式会社日立コンサルティングの経営コンサルタント。WEBサービスの企画・運営、新規事業の立案などに携わる。個人でPOLAR BEAR BLOGも執筆中。

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