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決して最先端ではない、けれど日常生活で人びとの役に立っているIT技術を探していきます。

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以前から違法なコピー商品や海賊版といったものは巷に溢れていましたが、最近はこんなハイテク商品も偽造されているのだとか。注目すべきはその製造方法です:

本物そっくり 偽造メモリースティックに注意(ITmedia News)

記事によると、この偽造メモリースティックはこんな「オープンソース手法」を採用して作られているとのこと:

同社担当者は「模倣品製造業者は、ブログなどを見て商品を修正しているようだ」と語る。模倣品を購入してしまったユーザーは、それに気づくとブログなどで 特徴を公開することがある。業者はブログをチェックして本物と異なる点を改善。さらに精巧な模造品を製造するのだという。

正確にはオープンソースでは無いのですが、ネット上で共有されている情報を基にブラッシュアップしていく点は、まさにオープンソース的と言って良いでしょう。ただ1つ異なるのは、参加者が望むゴール(海賊商品の撲滅)のための行動が、全く逆のゴール(海賊商品の進化)をもたらしているという点でしょうか。いずれにしても良いものだけでなく、悪いもの・違法なものにもオープンソースが適用される時代になってきたというわけです。

しかし「使用中にデータやハードが壊れる危険性がある」とあっては、感心してばかりもいられません。偽造品がオープンソース手法を使えないようにしてしまえばよいのですが、そんなことが可能でしょうか。

オープンソースによる開発が成立するためには、十分な知識と、それを共有する仕組みの2つが必要だとしましょう。さらに2つの条件をブレークダウンしてみると、A.知識を持つ人々(多い方が良い)、B.知識を提供するモチベーション(大きい方が良い)、C.知識を共有する仕組み、D.知識共有のコスト(C.の仕組みを使うのに必要なお金、知識、時間など、少ない方が良い)、の4つに分けられます。この4要素から考えてみると、B.のモチベーションと、D.のコストで何らかの手が打てそうです。

例えば良かれと思って行われている「偽造品に騙されないための見抜き方」の公表が逆に偽造品の氾濫を招いていると知ったら、多くの人はブログへの書き込みを止めてくれるのではないでしょうか。メーカーなどが中心となって、そのような啓蒙活動を行うことができると思います。それでは逆に偽造品に騙されないための情報共有はどこで行うか、と言えば、SNS的な「誰が誰であるか」がある程度公開されているような環境で行えば良いのではないでしょうか。そこであれば、海賊商品を製造している業者の侵入を防いだり、怪しい人物を特定することができるようになる可能性があります(すなわち知識を共有する仕組みを使うコストを上げる)。もちろんこれが完璧な解決策だとは思いませんが、悪用できる情報を発信する場合には、不特定多数がアクセスできる環境ではなくクローズドな環境を使用するようにユーザーを啓蒙していく必要があると思います。

いずれにしても、これからも悪意を持ったオープンソース活用というものは続いていくことでしょう。それを防ぐためにも、オープンソースがどんな現象で、その成否は何によって左右されるかが、より深く研究されていかなければならないと思います。

アキヒト

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小林啓倫

小林啓倫

株式会社日立コンサルティングの経営コンサルタント。WEBサービスの企画・運営、新規事業の立案などに携わる。個人でPOLAR BEAR BLOGも執筆中。

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