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ビジネスモバイルITベンチャー実録【朝メール】から抜粋します

企業でのiPad利用はどのように進むか:3年間予測

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おはようございます。

今朝も雲は低く立ちこめています。予報では午前中に雨が降るとのことです。始発電車の時間帯はまだ降っていません。今朝は昨日に続けてiPadのビジネス利用について考えたいと思います。

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昨日のエントリー『iPhone/iPadなど新端末に専用業務アプリを開発する際のリスク』で、専用業務用アプリの開発・運営の難易度について触れてみました。これはiPadの業務利用に対するネガティブキャンペーンを張ろうというものではなく、そこに現れてくる問題点を事前に予測するためです。

OSが頻繁に更新される。端末も新しい機種が次々と出る。見えてきたのは、iPhoneやiPadがもたらす「加速されるアジャイル環境」というものでした。その中で利用側と開発側とで一体となって専用業務アプリを開発するためには、環境が変化していくことを想定した、さらにアジャイルな発想が要求されます。

すると、ビジネスモデルも変化してきます。アプリは従来の開発してナンボとか、初期ライセンスの事前購入という概念を徐々に脱却します。次第に「継続利用ライセンス」、つまり、利用する分だけ支払うという概念へと変質していきます。その方が、利用側も提供側もお互いに納得できるビジネスになります。

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当面の、セキュリティを意識した企業における、iPadの活用は次のような段階を踏むと考えています。特に、端末のありかたそのものが「新しい」iPadは、その使い方においても想定外のことが多く、何度かトライアル&エラーが必要になります。

想定している企業像は大手企業、それも業務改革に問題意識を持つアーリーアダプターたちです。

■第一段階 (0~1年)

1)社内に無線LANを敷設する
→iPadのCPUはWi-Fiとの組み合わせで感動的なスピードになる。
 無線LANにはVPN接続か、外部接続のっみの別セグメントとしてもよし。
 (外部接続利用の場合、CACHATTOなどでのセキュリティ担保が必要)
→3Gでの利用はまだ副次的。回線の整備に期待。

2)メール・スケジュールの定着化
→携帯・パソコンとは異なった使い勝手をユーザーに知ってもらう。
 大きな画面で視認性のいいフォント。
 添付ファイルのシームレスな閲覧機能。
 役職者が上ほど「目に優しい」部分が好評な現象発生。

■第二段階 (0.5~2年)

3)社内ウェブのiPad対応化
→決裁業務や営業情報などPC用のものをいくつかそのまま利用する。
 まずはPC用インターフェース。
 iPadの癖を考慮する必要あり (Flash非対応やJavaScriptの癖など)。
 使い勝手などはユーザーの声を聞きながら徐々に改良する。
→PC用のインターフェースをiPad用に改良する
 ボタンの指操作最適化など主にUI

4)iPad業務専用アプリのプロトタイプ制作
→2年位内の作り直しを前提としたもの。
 利用シーンもアジャイル環境の中、創られていく。

5)社外SaaSのトライアル
→一部アプリやシステムについては社外サービスを利用する。

■第三段階 (1.5~3年)

6)利用シーンの見極め
→メール・スケジュールは定着する。
→社内ウェブのiPadでの利用も定着する。
 社内業務で何をiPad化すると評判がいいかを判断する。
 
7)iPad業務専用アプリについての評価
→作り直しをするのか、ウェブに統合するのか。
 ウェブ:アプリ=80:20 くらいか。

8)iPadがいいのか他のスレート型がいいのか
→Androidを始め、多数の端末が市場を賑わす。
 その後進めるプラットフォームを2つ以上決める。
 iPadも大いに進化している段階。

9)専用アプリの再設計・再開発実施
→様々なトライアルの中から使いやすいアプリが定着する。
 それをSaaS提供する会社も多数現れている。
 企業の自己負担発よりはSaaS利用を選択するケースが多発する。

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以上、OSも端末もソフトも、アジャイルな環境で進むであろう、iPadの業務利用の浸透状況を予想してみました。

書いていて、「なかなかハードルが高いな」と思う一方、「それを超えた価値がでる予感があるんだよな」とも思います。iPhoneの良さを実感している身とすれば、iPhoneの良さが経営層にも分かるデバイス。これがiPadの姿なのではないでしょうか。

きっと、自分のような予感がしている人々が多いのだと思っています。

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今日の『第15回 ITmediaエグゼクティブセミナー』は、おかげさまで満席とのことです。自分が受け持つパート、16:00~16:35では、『iPadで決裁業務:エグゼクティブ用端末として注目高まる』というタイトルで講演させていただきます。

 ビジネス利用急拡大中のiPhoneやAndroid端末。見易さからエグゼクティブ用の端末として注目を集めるiPad。

 携帯電話/iPhone/Android/ノートPCで、高セキュリティの社内情報モバイルアクセスをリードしてきたCACHATTO

 iPadをCACHATTOと組み合わせることで、今日からでも社内システムを未来へと進化させられます。本日はそのデモンストレーションを行います。

■当ブログiPad/iPhone関連エントリー
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