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ビジネスモバイルITベンチャー実録【朝メール】から抜粋します

iPad+3Gがいいか:カーナビでも[ガラケー vs iPhone]現象発生し[ガラナビ vs iPad]の予感

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「せめてカーナビの地図データが自動更新されればいいのに・・・」

よく思いますよね。たとえば、日曜日の夕方、新しいレストランへと行こうとカーナビに電話番号を入れます。そして向かうのですが、たまに、地図データが古い、カーナビのソフトが古いなどの制約から、運転手や助手席にいる人の、勘がたよりになったりします。

カーナビで使っている地図データやソフトは、カーナビをを購入した時点で情報が固定されてしまいます。あるいは、最新データを更新しようにも、1万円以上のDVDを購入し、ディーラーやカーショップなどで更新してもらうなどの手間がかかります。積んでいるナビによってもやり方が異なってきます。さらにソフトの入れ替えはまずありません。

メーカー純正やディーラー搭載、あるいはショップで購入したもの。正式なサポートをうけることですら、ユーザーもメーカーもディーラーもカーショップも大変です。これって、高性能だけど仕様がばらばら、開発リソースを食い散らかしてしまった、いわゆる携帯電話でのガラケー※現象とにていませんか?

※独自に高性能化している日本の携帯電話がガラパゴス諸島の進化に似ている、その外とは互換性が無いことを揶揄した表現です。ガラパゴス携帯→ガラケー。では日本の独自進化したカーナビはガラナビ

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昨日もそうでした。この半年で急激に地図でのナビゲーション機能が高性能化しているiPhoneにナビゲーションを助けてもらいました。iPhoneは、GPSと基地局情報からの正確な現在地の測定、さらには最新の地図情報がその場で表示されます。だから画面は小さいけど、実はiPhoneのナビは頼りになります。目的地周辺の様子まで事前にストリートビューで確認できるところも秀逸です。

運転手がiPhone画面をのぞきこみながら使うのはちょっと危険です。というか、携帯電話を操作しながら運転するのは道路交通法違反でしょう。そこにナビとして使いやすいソフトと大きな画面があれば状況は一変します。iPadの3Gモデルが2年がかりくらいでカーナビ界のシェアを伸ばしていく予感がします。iPadはカーナビのライバルです。

iPhoneで体験しましたよね。ハードを入れ替えしなくてもソフトが進化して使い勝手がどんどんよくなるという現象。ネット通信が前提にあるデバイスは陳腐化しづらいです。陳腐化しづらいカーナビがいよいよ出てくることになります。さらにiPodに入っている曲も運転用のBGMとしてとても役に立ちます。うちでは車の運転中にiPodやiPhoneからAUX連携して音楽を聴く機会が増えてきていました。

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Tom Tomというヨーロッパで流行っているというカーナビは、行く先の地図データをPCからダウンロードしてあとはGPS頼りでナビゲーションしてもらうという仕組みです。台湾製の安価なハード、クラウド上の最新地図データのインターネット経由ダウンロード。実に理にかなっています。

地図データがクラウドで提供されると、データが最新に更新されているメリットへとつながります。日本でもまだ道はしょっちゅう変更されています。さらに、急成長しているBRICSなどでは、それこそ地図が当てにならない世界があります。やはり地図はクラウドからの一元提供、ナビは端末ソフトで、というのは自然な流れです。

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では、iPadがカーナビに使われるとしたらどうなるでしょう?メリットを並べてみます。iPadはWi-Fi+3Gモデルを前提とします。

■指での直接操作ができる

■拡大縮小のピンチイン/ピンチアウトは急いで操作したいときには理想的

■地図データがいつも最新

■ナビのソフトは好きなものに入れ替えができる

■音楽が入っている、さらにはラジオもネット経由で聴ける!

■必要に応じてレストラン検索などができる

■営業車などであれば必要に応じて会社のシステムにつなぐことができる
(→そのときにはCACHATTOが安全性と利便性から理想的なシステムになります!)

次に、現時点でiPadカーナビを実現しようとすると、次のようなことが不足しているでしょう。

■車載方法(理想的なマウンターが出れば売れますね)

■明るさセンサーによる輝度調整

■車からの操舵角度や走行距離のインプット (トンネル内などGPS届かないとき)

■運転中に禁止する操作の制御 (動画を見てはいけないなど)

■自動車環境(温湿度・振動)での耐久性

■TVチューナー対応

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いずれにせよ、カーナビメーカーからすれば、強烈なライバルが出てきたことになります。カーナビより初期費用は安いけど月間の利用料が高いSaaS的なiPadです。iPadはカーナビと違い、自宅でもそれなりに活躍の場を見つけるでしょうから、利用者からの付加価値としては大きいです。

iPadがディーラーから数年間の利用権込みで売られる可能性すらありますね。あるいは従来ディーラーは従来SIerと同じように、初期費用が見込めないものは力を入れないという方針をとるだろうから、次第にSaaSなどに浸食されていく運命を取るのか。

カーナビ界の黒船がiPad+3Gだという思いが強くなってきました。

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Comment(2)

コメント

iPhoneをカーナビ代わりに使うことがあります。
我が家のカーナビが、仰有るとおり古い情報しかないので、その代わりなんですが。
唯一の問題は、都内だと良いのでしょうが、地方に行ったときですね。
僕の茨城の家に行くときは、途中の人が多い地区しか繋がらないんですよね。
実はソフトバンクだけではなく、ドコモもかなり途切れるんですが。
そういう地区だけ衛星通信を使うとか?(笑

ooki様、

確かにそうですね!田舎の方だとなかなか地図データが降りてこないことがあります。カーナビの絶大な威力を感じるのは夜の田舎の農道ですから。そういう点、エリアを限定して事前にネットから地図データだけを取得しておくようなソフトのつくりが望ましいですね。Tom Tomのような。衛星通信を車に、というのはアンテナが結構きついと効いたことがありますね。

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