iPad/Xperia/iPhone/ケータイなどマルチ端末アクセスがクラウド化の利用者メリットです
クラウドを「システムのアウトソース」という考え方でくくるのも一つでしょうが、「マルチ端末からの同一システム利用」という考え方でくくるのも一つだと思います。それは従来、「リモートアクセス」という言葉でくくっていました。
携帯電話が進化し、iPhone、Android、Xperiaなど、従来に無かったプラットフォームが誕生してきています。そこでいわゆる「クラウド化」をすることによる、マルチ端末からの同一システムへのアクセスという面が大きなメリットを持つようになってきています。
iPhoneでTwitterをやっている人なら同感してくれると思うのですが、iPhoneで写真や動画をアップすることが、パソコンでやるよりもよほど簡単だったりします。一方、パソコンはパソコンで人のTweetを一挙にモニターしたいときなど一覧表示で力を発揮します。
ここのところ、様々なデモや実演、そして、自社での利用を通じて、その時々のニーズに応じた端末で、同一システムが使えるということが、クラウド化の一つの大きなメリットなのだと強く感じるようになってきました。
会社の仕事でちょっと例を挙げます。ある日のことです。
・自分の使っている携帯電話F-04Bに携帯メールが着信されます。
・メールの内容を見ると、「決裁申請」の依頼があるとの通知メールです。
→タイトルに「決裁」というキーワードがあるとフィルター機能で連絡されるようにしています。
・手元に持っていたiPadで会社のシステムにしかるべき認証でアクセスします。
・社内のワークフローにシングルサインオンされます。
・いつものワークフローのウェブページが現れます。
・内容を確認、必要に応じて添付された見積書などのファイルも読みます。
・決裁申請にある「承認」のボタンをポチッと押します。
これで一仕事完成です。同じことは、携帯電話単体でもできますし、iPhoneやXperiaなどでもできます。画面がより大きいiPadや、入力が必要なときはもちろん、パソコンでもできます。それぞれ、その業務に最適な端末を、臨機応変に使えるのです。このことがいわゆる「クラウド化」の大きなメリットの一つなのです。
そう、「会社のシステムをクラウド化する」ということは、闇雲に外にシステムを出す、ということだけではありません。利用者からすれば、自分の手元の様々な端末から、いつものシステムにアクセスできる、そのメリットが「クラウド化」なのです。ネットの「あちら側」が、物理的には会社に存在するシステムでも構わないわけです。
もちろん、会社のシステムとなると、どの端末からでもアクセスできるとか、端末や経路にデータが残るという仕組みであってはなりません。次の5つのことをしっかりと実現しておく必要があります。
■マルチ端末からのアクセスをするさいに留意するポイント
1)個人認証の仕組み (ID/パスワードだけじゃ不足)
2)会社のシステムへのシングルサインオンの仕組み
3)経路にデータを残さない安全な通信ネットワークの仕組み
4)各種端末で情報を守る認証セキュリティプログラムの仕組み
5)各種端末に最適化されたユーザーインターフェース
先日、弊社では上記機能をもつ弊社のオリジナルサービス、CACHATTOをXperia(Android)に対応させました。すると、ドコモの回線品質でiPhoneのような使い勝手を待ち望んでいたお客様からの問い合わせが殺到しています。その他にも、従来携帯での利用はもちろん、iPadでも利用したいという声も大きいです。
利用者からのクラウド化のニーズが、端末の多様性への対応ということにあるということです。今後は多数出てくるスレート型PC、あるいはテレビやゲーム機なども交えて、マルチ端末からの利用というのが進みます。
サービス提供側とすれば大変ですが、大きなやりがいを感じています。