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ビジネスモバイルITベンチャー実録【朝メール】から抜粋します

XperiaはiPhoneより大手法人に向いていると思う理由

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先週、Android対応のCACHATTTO SecureBrowserというプログラムをリリースしました。SecureBrowserというのは、弊社で開発した端末用のアプリです。iPhone用もXpeira用もあります。

SecureBrowserができることというのは、大きくは次の2点です。

1)社内メール・スケジュール・ファイル・ウェブなどを使っても、データを端末に残せない。(コピペや保存のブロック)
2)ログイン時の認証キーに、SIMカード製造番号などの端末固有IDが使える。

Xperiaでのデモンストレーションを練習するために、昨日はSecureBrowserを入れて、社内情報をいじり倒していました。そして、意外にもiPhoneより使いやすい面が多く驚きました。二本指でズームがコントロールできるマルチタッチ機能が無いのですが、それを差し引いても、基本性能が高くて使いやすいのです。

大手の会社で、社員にビジネス端末として貸与する場合、もしかしてXperiaのほうがiPhoneより向いているのかもしれないとも感じました。以下その理由をリストアップします。

■ドコモ回線であること
会社としてドコモ回線を使うという方針を持っているところは多いです。800MHz帯が使えるというのも強みです。そもそもの基地局の多さによるリーチがいい上に、建物の中まで電波がよく回り込みます。驚くほど3Gが使える場がiPhoneより多いです。

■動作が速い
CPUの性能差もあるのでしょうが、3G回線がこんなに実はサクサク動作することは新鮮です。いつのまにか3Gは遅いものと、iPhoneのゆったりした動きに慣らされていたことが認識されます。(iPhoneが遅いのは東京での特有な現象だとは聞きますが。)

■最適化設定が素人には困難
Wi-FiやBluetoothをオフにしないと電源が持たないなど、いくつかマニアックな設定が必要だったりします。これは逆に言うと、ユーザー任せでは無く、管理者がちゃんと設定してから渡すという法人の使い方に向いています。

■画面が縦に長い
微妙な差なのですが、画面が広いことはやはりメリットです。メールの一覧表示にしろ、スケジュールの表示にしろ、社内ウェブの表示にしろ、ちょっとしたところで広さの差が出ます。

■ドックが不要
設定にパソコンが不要で単独で成り立つAndroidのXperiaは、パソコンへのドッキングが前提とされるiPhoneより、管理がしやすいです。iPhoneをかっちり管理するにはEnterprise Deploymentを実施するなど、意外と手間がかかったりします。Android端末の場合は、例えば、Googleマーケットからのダウンロードに必要なGmailのアカウントを、管理者が持っているものに統一してしまえば、ユーザーは自分でアプリを勝手に導入できないという管理しづらいという抑制もできます。

■遊びづらい
会社から貸与した携帯電話でゲームをしたり音楽を聴いている姿を見るのは、モラル上あまり好ましくありません。もちろん、クリエイティブな要素を刺激するというiPhoneの本来の強みは大いにあります。ただ、ビジネスツールとしては、電話をするか、会社の情報を取り扱うか、あるいはせいぜいウェブブラウズするとかマップを使うといった基本機能に利用シーンを限定したいです。

いずれにせよ、iPhoneやXperiaなどは、これからいよいよビジネス利用が大いに普及して行きます。Desireもかなり使いやすいですし、楽しみな端末が今後も出てきます。

ビジネスユースでどれが勝っていくのかというのは大いに気になるところなのですが、iPhoneと比べた際のXperiaのそっけなさ、取っ付きづらさが、かえって法人利用ではメリットになりうるのかも知れないと、そういう考え方もあると思います。

※20100604 08:30 Googleアカウントのところに誤記あり、修正しました。

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