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ビジネスモバイルITベンチャー実録【朝メール】から抜粋します

iPadは「高級ネットブック」:ドコモがデータ通信分野で日本のSIMフリー化に先鞭をつけました

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★昨日ニュースとして発表されていました。

<NTTドコモ>iPad向けSIMカード販売へ
4月28日16時24分配信 毎日新聞

 NTTドコモの山田隆持社長は28日の決算会見で、米アップルの新端末「iPad」向けにミニSIMカードを販売する方針を明らかにした。山田社長によると、米アップルが今年1月、「iPadはSIMロックフリーで発売したい」と表明していたことを受けて、準備を進めているという。iPadはすでに米国では発売されているが、日本国内では5月下旬に発売される予定。

 ドコモはiPadを「高級ネットブック」と位置づけており、山田社長は「ミニSIMカードを入れてドコモの回線を使ってほしい」とした。決算発表では電子書籍やタブレットPCなど新たなデバイスとの連携強化の方針を打ち出している。【岡礼子】

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iPadの3Gモデルで3G回線を使う場合、今の携帯電話のSIMカードとはサイズが違う、ミニSIMというものを使う必要があります。あえて現行SIMカードの規格と違えることで、SIMロックフリー販売を促進、さらには携帯電話とは切り離すことで、価格の低下を促進しようするApple側の意図も見えます。

日本の3Gデータ通信の分野は、元々の3キャリア以外にも、イーモバイルやWiMAXなどが参入し、次世代通信規格のLTEも部分運用目前にきているなど、大きく足下が変化している状態です。機能競合としてはWiFiも入ってきます。

企業ユースが主であり、パソコンやPDAなどのモバイルデバイスに、いかに多数使ってもらうかということが一つの課題です。

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ここにドコモからのiPad互換SIMの正式発表があったのです。iPadを「高級ネットブック」として位置づけているところが、「あ、なるほど!」と思わせてくれました。

ネットブックは2年半前からのASUS(アスース)を中心とした「100円PC攻勢」ですっかり定着しました。次のような特徴を持っているといえます。

1)値段の安さで思わず買ってしまう
2)無線LANと相性が良く、ブラウジングが中心に使われる
3)2代目以降PC、補助的な使い方に限定される

iPadを「高級ネットブック」と位置づけしたのには、ドコモがある程度の「100円PC攻勢」的、iPadと回線の抱き合わせ販売を示唆しているのでしょう。さらには、高速データ通信の回線としては、ドコモのプランはイーモバイルやWiMAXより高い※です。回線の品質安定性などをアピールしていくということが見えてきます。

Docomo_foma_dataplans 

※ドコモのFOMAデータ通信プランは現在2種類です。
・高速!しかも、2段階の安心料金設定
 ベストエフォート下り7.2Mbps/上り5.7Mbpsで料金最大10,500円/月
・どれだけ使っても、ずっと4,200円(税込)!
 ベストエフォート上下り64kbps (接続ポートに制限あり) 料金固定4,200円/月
http://www.nttdocomo.co.jp/service/data/foma/flat_rate/index.html

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当然のことながら、ミニSIMは、ソフトバンクをはじめとした他キャリアも出してくるでしょう。さらには、ノートパソコン本体にミニSIMスロットが用意されたり、USBやPCカード形式の通信カード類にもミニSIMスロットが実装されてくるでしょう。

Pict_data_lineup_2
※ドコモサイトから画像引用させてもらっています。

ユーザーとしてはミニSIMを1枚通信キャリアと契約しておけば、必要に応じて使う機器を変更でき、料金は一契約でいい、となります。あるいは、現在のUQ-WiMAXで提供しているように一契約で複数SIMが使えるというようなものが、より普及してくることもあるでしょう。差別化要因はそこにありますから。

どうやら日本におけるSIMフリーは、データ通信の分野から急速に始まっていきます。WiFiと3GミニSIMとを揃えることが一つの通信機器のトレンドになっていくようです。改めて3G回線が苦しいソフトバンクが、携帯に早々とWiFiを実装してアピールしていることの、結果としての先見性を感じたりもしました。

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