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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

オバマ大統領&胡錦濤主席によるクリーンエネルギー政策合意でわかったこと(1)

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中国を訪問中のオバマ米国大統領と胡錦濤胡中国国家主席がクリーンエネルギー関連の合意に達したとの報道がありました。

朝日新聞:米中、クリーンエネルギーで技術協力 首脳会談で合意へ

新華社通信:米中協力でクリーンエネルギーを経済成長エンジンに=ロック米商務長官
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この報道に関連してTwitterで @takuya_itoh 君が以下の情報を流してくれたので…

RT @takuya_itoh: ホワイトハウスから発表されているクリーンエネルギーに関する米中の合意。EVやSmartGridについても言及されています。 http://bit.ly/3oZ39y

リンク先の以下のホワイトハウスの公式文書にざっと目を通してみたところ、なかなか興味深い事実が判明しました。

U.S.-China Clean Energy Announcements

・米国と中国はクリーンエネルギー政策に関して7つの主要分野を設定し、中長期の相互協力を行う。7つの分野は以下。これを見ただけでもかなり包括的かつ戦略的な協定であることがわかります。
 - 米中クリーンエネルギーセンターの設立
 - 米中電気自動車イニシャティブ
 - 米中エネルギー効率化行動計画
 - 米中再生可能エネルギーパートナーシップ
 - 21世紀石炭(の研究開発)
 - シェールガス・イニシャティブ(以下の注参照)
 - 米中エネルギー協力プログラム

・米中クリーンエネルギーセンターでは、両国が5年で150億円以上を拠出し、両国の研究者によってビルのエネルギー効率化、クリーンコール(二酸化炭素吸収・貯留技術含む)、低炭素自動車の研究を行う。

・米中電気自動車イニシャティブでは、石油依存度軽減、低炭素化、経済成長を目的として、標準規格開発、12以上の都市におけるデモプロジェクト、技術ロードマップの策定、啓蒙プロジェクトなどを行う。

・米中エネルギー効率化行動計画では、ビル・産業施設・消費者家電におけるエネルギー効率化を推進するため、省エネビル基準および評価システムの確立、ベンチマーキング、検査官・監査官の育成、テスト手順の整備、消費者家電製品用評価指標の開発、省エネ認定制度のノウハウ提供、年次米中エネルギー効率化フォーラムの開催を行う。

・米中再生可能エネルギーパートナーシップでは、再生可能エネルギーを両国の各地域に浸透させるため、Advanced Grid Working Groupを発足させ、技術・研究資源(人等)を地方自治体へ提供し、両国の政策立案者、エネルギー事業規制当事者、業界リーダー、各地域が電力網の近代化を推進できるようにする。

シェールガスに関する注:Wikipediaによると頁岩から取り出した天然ガス=Shale Gasは米国では天然ガス供給源として重要性を増しており、2020年には同国の天然ガスの半分がShale Gasになる可能性もあるみなす専門家もいる。また中国でもShale Gasのポテンシャルがありそうだということが以下のブログ投稿からわかる。
 海外では頁岩ガスがブームになっている

時間切れなので続きは夜にでも…

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