オバマ大統領の勝利演説
昨日は自宅で仕事をしていたので、米国大統領選挙の報道を見ようとCNNをつけたところ、ちょうどバラク・オバマ次期大統領が勝利演説を行っているところでした。
これがやたらと感動的だったです。時々聴衆の顔が写るのですが、泣いている人がやたらと多かった。
また、オバマ節というのか、ソウルフルな「腹の底からメッセージを届けてやるぜ」的な迫力を感じさせるところがあり、思わず聞き惚れてしまいました。
演説の終盤にかけて、彼が"Yes, We Can"と言うと、聴衆も"Yes, We Can"と返す場面が何度か繰り返され、そのへんでけっこう感極まります。
米国はこれから困難な局面を迎えることが予想されますが、多くの人たちがこのオバマ大統領の下に結束して、何とか乗り切っていくんだろうなと思わせるほど、その一体感はリアルなものだったです。
探してみたらテキストでこの演説を採録したものが見つかりました。New York Timesのサイトです。これが勝利演説全文。当然ながらYouTubeにはビデオもありましたね。2本に分かれています。こちらとこちら。
採録テキストを改めて読むと、106歳のおばあさんの話を借りながら、アメリカの歴史を振り返っているんですね。彼女は大恐慌も見たし、ニューディル政策でアメリカが復興したのも見た。真珠湾攻撃もファシスト独裁政権もあったけれど、最終的には民主主義が勝ったのを見た。
月に人類が降り立ち、ベルリンの壁が崩れ、米国生まれの技術と想像力によって世界が結ばれたのも見た(インターネットのことですね)。その都度アメリカは勝利してきたし、変化してきた。だからこれからも変化できる、この難局は乗り切れる。そういうメッセージになっています。
歴史を思い出させて、国民にある底力を奮い立たせる。これは強力ですね。
オバマ次期大統領が目の前にて、じっと目を見て、「オレがやれたんだから、おまえもやれる。だからやろうぜよ」と説得されると、誰もがうんうんうなづいてしまう。そういう説得力がさらにパワーアップしたのではないかと思います。
YouTubeのビデオを改めて見直してみると、やっぱりすごい。
追記。
さすがオルタナティブブログ。玉川さんは、日本語で抄録を載せてますね。大木さんもスピーチのうまさを絶賛しています。