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HRD(人材の育成、教育研修)の現場から、気づいたこと、アイデアを発信します。初めて人材育成や教育担当になった方でも、わかりやすく、取り組みやすい情報提供を目指します。特に、20代~30代を元気にしたいご担当者様、是非このブログにご参加ください。

どうして若手が育たないのか 悩む人への「OJTのアップデート」

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「任せた仕事が遅れていても、途中で何も言ってこない」
「注意したいけど、ハラスメントって思われたらどうしよう...」
「納期が迫ってるから、つい自分でやったほうが早いって手を動かしちゃう」
...そんなふうに感じたこと、ありませんか?

これは、セミナーに参加された40代〜50代で現場指導者からうかがった"生の声"です。
多くの方々が「人がなかなか育たない」という悩みを抱えていらっしゃいました。

若手が育たたないのは誰のせい?
IT企業や製造業など、専門性の高い職場では、 新入社員や中途採用者、派遣社員の業務指導を担うのは、 経験豊富な現場の技術者やリーダーであることがほとんどです。

でも、年齢も価値観も大きく異なる若手との関わりに、 戸惑いやストレスを感じている方も多いようです。

さらに、リモートワーク環境でのOJTという新たな壁も加わり、
「隣にいないから、ちょっとした声かけができない」
「反応が見えづらくて、関わり方が難しい」
「進捗が見えず、任せるのが不安」
「どうしても一方通行になりやすい」
「グループチャットのリアクションだけでは、相手の様子がつかめない」
...そんな声も、日々たくさん届いています。

OJTのアップデートポイント「3つのフェーズ」
こうした声に対して、私たちがまずお伝えしているのは、
「教え方のテクニック」よりも先に、
"相手を理解すること"と"環境の整備が必要"だということです。

間もなく新入社員や異動者を受け入れる職場も多いことでしょう。
そこで、今回から3回に分けて効果的にOJTを進めるための
アップデートポイントを次の3つのフェーズに分けてご紹介します。

Phase1:20代〜30代が育ってきた環境を知る(今回のテーマ)
Phase2:時代に合わせた環境整備(次回ご紹介予定)
Phase3:個別の特性や成長度合いに合わせた指導スキル(Phase1・2の土台があってこそ)

Phase1:20代~30代が育ってきた環境を知る
セミナーでこの話をすると、 多くの方が「なるほど、そういうことか...」と、ハッとされた表情になります。
実は、40代〜50代の方の多くは、子育てを通じて 今の若い世代の感覚に触れているはずなんです。
でも、いざ職場で若手と向き合うと、 つい「自分が育ってきたときと同じ感覚」で接してしまいがち。
だからこそ、"「違い」を知ること"が、最初の一歩になります。

それでは、40代~50代世代と大きく変化し異なっている環境について紹介します。

コミュニケーションツール
□スマホネイティブ:興味のない情報には触れない傾向が強く、「一般論」が通じにくい
□SNS中心のやりとり:短文・画像・スタンプなど、視覚的・感覚的な表現が主流
□電話を使う機会が少ない
□生成AIの活用が当たり前になりつつある(ある調査では、学生の8割が使用)

教育環境
□ITツール(PC、タブレット)や映像を活用した学習が当たり前
□体験型・参加型の授業が増加(学生の「主体性」を尊重)
□個性や強みを活かすキャリア教育が主流
□個別指導機会の増加
□SDGsやボランティアなど、社会課題への意識づけが進む

就職活動
□自己理解やキャリア観の言語化が重視される
□適性や強みを活かすマッチング重視
□志望する会社の社会課題への取り組みについて関心が強い
□オンライン面接やリモート選考が一般化
□再就職や退職に関する情報が手に入りやすい(周囲も寛容)
□「辞めるための代行サービス」などの存在も認知されている
□友人・知人の就職後のリアルな状況が即時共有される

コロナ(Covid-19)の影響による変化
影響は年々薄くなっていますが、次のような機会が減っていたことに、少なからず影響が残っています。
□「リモートで学ぶ」「リモートでコミュニケーションを取る」ことがあたり前
□集団や対面で活動する経験(部活、修学旅行、友達との旅行、飲み会など)の減少
□アルバイトの種類や経験(特に世代を超えた関わりを持つ機会)の個人差が拡大

挙げればまだまだたくさんありますが、配属後、職場内で受け入れ、指導していくにあたっては、こうした背景を知っておくことで、 若手の行動や言葉の"裏側"にある文脈が、ぐっと読み取りやすくなります。

そして、これらの変化を前提に、受け入れる側の環境や関わり方をアップデートすることが、 これからのOJTには欠かせません。

次回予告:Phase2:時代に合わせた環境整備

「指示したことが伝わらない」
「任せたのに、思った通りに進まない」
そんな現場の"あるある"を解消するための環境整備のアップデートポイントをご紹介します。

そして弊社では、上記3つのフェーズを、体系的に短期間で習得いただけるセミナーをご用意しています。
こちらも合わせてご活用いただくことで、その方に合ったすぐに改善できるポイントが見つかります。

【セミナー(オンライン)のご案内】
5月27日開催|現場の指導者向け
人材の定着と成長を促す「OJT指導力向上」セミナー

対象:IT企業、製造業で現場指導(OJT)を担われている方
   新入社員、中途採用社員、派遣社員の指導にあたられている方
   育成に課題を感じられている方
日時:2027年5月27日(水)10:00~17:00
  (実際の課題を解消するフォロー付き 7月29日(水)10:00~11:15)
概要:若手世代の理解、準備のポイント、コミュニケーションと指導の仕方

詳細は⇒Six Starsウェブサイトより
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