赤坂界隈ビジネスホテルガイド-4
ホテルプレシデント青山は中級ホテルながら気品と格式が随所に感じられる、非常に良心的な宿です。フロントの人たちが自信にあふれ、きびきびしています。10段階総合満足度評価で例えばボストンのウェスティンを7とすると、プレシデントは4ぐらい(かなり高評価のつもり)。ちなみに前回の赤坂陽光ホテルは2.5あたりでしょうか(同じく)。自分的に10と言えば、バリのアマンキラですね。
部屋が広いのがとにかくよいです。楽天トラベルで部屋が出ている日は、要するに埋まっていない日ということなので、シングルで予約してもツインの部屋があてがわれる時が間々あります。もうぼろぼろに疲れていて、“部屋の癒し”のようなものが欲しい時、この宿は最高です。部屋に入っただけで疲れがふっとんでいく気がしてきます。246側の部屋だと眺望もよく、言うことありません。(ただし予約どおりのシングルルームだと感激度は落ちます)
また、バスルームがゆったりめなのもよいです。私は毎日温泉につかるぐらいのつもりで、朝1時間は風呂に出たり入ったりするので、ユニットバスの狭苦しさがないのが非常にありがたいです。ネット接続はケーブルモデムを貸し出してもらう仕組みになっています。
赤坂エクセルホテル東急は、格としてはプレシデントより上なわけですが、シングルで比較して部屋がさほど広くない、なぜか“よい部屋だなぁ”という印象に欠ける、やや暗い感じがある、ということで、10段階総合満足度評価で3.5に落ちます。バスルームも「狭くはない」と言える程度。ネットは最近になってブロードバンドができるようになりました。1階のセブン-イレブンが便利です。
人のサービスは、東急ホテルズ系のしっかりした教育がなされていることがよくわかる、水準の高いものなのですが、客室の内装で損をしていますね。パブリックなエリアの格式はそこそこなのですが。
ただ、この宿はレストランが非常にしっかりしています(赤坂スクエアダイニングの方)。夜のフレンチビュッフェも相当にレベルが高いですが、朝の和食ビュッフェもかなりなもんです。朝ごはんだけを食べに行ってもコスト見合いの満足度は高いです(2,650円)。
なお、建物の最上階にあるジパングはお客さんを連れて行ってあげると喜ばれる空間です。
廊下がおそろしく長いホテルです。赤坂見附駅から見上げると相当に間口が広い建物であることがわかりますが、体感的にはその2~3倍。歩いても歩いても終わらない感じがあります。
プレシデントのフロントの雰囲気と、エクセル東急のはてしなく続く廊下の雰囲気をうまくブレンドすると、村上春樹「ダンス・ダンス・ダンス」のドルフィンホテルの印象に重なります。村上春樹好きなら両方試して、うっとりしたいところ。
どちらのホテルも楽天トラベル経由で1万円前後で予約が入れられる日があります。都心で泊まる必要があり、その価格であれば迷うことはありません。
通常は東急の方が値が張ってシングル1.3万~1.5万(プレシデントはそれより多少安い)。この価格帯だと他の選択肢がいっぱい出てきて、なんとも言えませんね。C社のすぐ隣にある全日空系のアバンシェル赤坂がまだまだ新しく、試した人によるとめちゃめちゃいい部屋だそうで、価格帯が同じならここしかないと思います。
プレシデントもエクセル東急も、部屋でノートパソコンを叩いて仕事をしようと思うと、やや苦しい。机の仕様がビジネスホテル並みなので、長時間座っていられる環境ではありません。
実際問題プレシデントで3日間セルフかんづめをやったことがありますが、情けない状態でした。あそこは連泊すると夜ごはんに困るのも難。1泊だけで「よい部屋に泊まったなぁ」と満足するための宿でしょう。
パソコンを持ち込んで仕事をする目的なら、別によい選択肢があります。それについては後日。