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中小企業におけるカーボンニュートラルの状況と取り組むメリット

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経済産業省は2022年11月21日、「第4回 産業のGXに向けた資金供給の在り方に関する研究会」を開催しました。

この中から、中小企業におけるカーボンニュートラルの状況と取り組むメリットを中心にとりあげたいと思います。

国際的に、製造業で下請け中小企業等を含むサプライチェーン全体でのカーボンニュートラルを目指して取り組むグローバル大企業が増加しています。

自動車、窯業、化学、情報通信機器等の分野において、一定割合の企業が既に海外の取引先から脱炭素化の方針への準拠を求められており、今後、カーボンニュートラルに向けた動きが加速する中、発注を得るため中小企業の対応も増加していくことが考えられるとしています。

中小企業によるGHG排出量の規模感をみてみると、日本全体のGHG排出量のうち、1割~2割弱(1.2億t~2.5億t)は中小企業が占めるため、2050年や2030年の削減目標実現には、中小企業の取組も必要となっています。

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出典:経済産業省 第4回 産業のGXに向けた資金供給の在り方に関する研究会 2022.11

中小企業においての課題も顕在化しています。

中小企業の多くは、カーボンニュートラルについて、自社の経営に何らかの影響があると感じつつも、具体的な方策を検討するまでには至っていません。

また、中小企業の多くは、財政基盤が必ずしも盤石でないことに加えて、情報面、知識面や人材面での制約があり、初期コストの高い対策が取りにくい、そもそもどのような取組を行えばよいのか分からないといった問題があるといった点も指摘しています。

中小企業がカーボンニュートラルに向けて取り組むメリットでは、

中小企業がカーボンニュートラル(CN)に取り組むことは、省エネによるコスト削減、資金調達手段の獲得、製品や企業の競争力向上の点において経営力強化にもつながり得る。

また、設備投資に伴う排出削減量をクレジット化して売却すれば、投資コストを低減できる。

といった点もあげています。

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出典:出典:経済産業省 第4回 産業のGXに向けた資金供給の在り方に関する研究会 2022.11

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