キャッシュレスの目指す姿 〜キャッシュレスの将来像に関する検討会資料から
経済産業省は2022年10月25日、「第2回 キャッシュレスの将来像に関する検討会」を開催しました。
この中から、キャッシュレスの目指す姿について、とりあげたいと思います。
キャッシュレスの目指す姿 は、 誰もがキャッシュレス決済を使い、データがシームレスに連携されるデジタル社会を実現する姿を目指しています。
決済の対象領域は、これまでの「個人⇔事業者」に加えて、「事業者⇔事業者」「個人⇔個人」や「個人/事業者⇔行政」の決済活動への拡大を目指しています。
決済方法は、サービスごとに多様な認証手段が存在していますが、統一された認証手段で決済できる姿を目指しています。
また、利便性向上や業務効率化の促進に加えて、「新たな付加価値の創造」にも寄与することも目指しています。
テクノロジーの活用では、認証技術の進化に加えて、AI等を活用したデータ分析技術の進化といったことも目指しています。
そして、決済データを中心とした業界内での連携から、決済データと決済に紐付く他のデータを組み合わせた業界を超えた連携を目指しています。
キャッシュレスの目指す姿 の概念図は以下のとおりです。
出典:経済産業省 第2回 キャッシュレスの将来像に関する検討会 2022.10.25
キャッシュレス社会の目指す姿は、「3つのステークホルダー」の視点から検討していくとしています。
個人の日常生活の豊かさを実現するキャッシュレス
• 個人は、決済を意識せずシームレスに消費活動ができる
• リアルタイムに支出/家計状況を把握でき、スマートな消費が可能となる
• パーソナルデータと結びつけられた決済データか、個人の行動変容を後押しする
事業者のイノベーションを促すキャッシュレス
• 事業者は、決済に関連する業務を軽減し、効率的な事業活動を実現できる
• 事業者はデータを利活用して、事業の実態把握や高度な戦略立案を実施できる
• さらに、決済データと結びつけられた様々なデータは、事業者のイノベーションを促す
価値ある政策を実現できるキャッシュレス
• 行政は、決済に関連する業務を軽減し、効率的な事業活動を実現できる
• また、行政活動のデータと結びつけられた受領・送金データは、価値ある政策の立案・実行を促す