メタバースの市場発展に向けた今後の課題
経済産業省は2022年4月22日、「第7回 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会」を開催し、包摂的成長(地域・中小小規模企業・文化・スポーツ等)について、議論・検討を行っています。
この中から、メタバースの市場発展に向けた今後の課題について、とりあげたいと思います。
メタバースとは、現実社会を超越したデジタル世界のパラレルワールド(仮想空間)を指します。
メタバース空間を活用した各業界では、
メタバース内の土地やアイテムをユーザーがNFTとして取引し、稼げる(play to earn)ゲームが登場。ライブエンタメにおいても、メタバース上でのライブ配信(米津玄師など)が登場しています。会議用のコミュニケーションツールとして、Meta社はVRアプリ「Horizon Workrooms」を提供しています。
あらたなバーチャル経済圏に期待し各業界が参入する一方で、市場発展に向けた課題も存在しています。
市場発展に向けた今後の課題として、
○仮想空間ビジネスに関する法整備
・仮想オブジェクトに対する権利について法解釈及び法律の制定等が必要な点がある
○仮想空間ビジネスに関するガイドラインの整備
・例えば現実空間をバーチャルに移行する際の権利関係におけるガイドラインがあると有益
○xR領域における人材の確保
・インタラクション設計の技術者や、業界知見を持ちビジネス企画ができる人材が不足
○xR領域におけるコンテンツの普及
・VRヘッドマウントディスプレイ(HMD)をわざわざ購入して楽しむようなコンテンツが不足
○VRヘッドマウントディスプレイ(HMD)の低価格化
・価格低下しているが、未だ一般消費者が購入する価格帯には至っていない
○マネタイズ
・仮想空間内のコンテンツの製作コストが大きく、まだマネタイズが困難
○VRデバイスの性能及びユーザビリティの向上
・スマホではスペックが不足。HMDはVR酔い対策などの安全性が必要
○xRの仕様の標準化
・アバターについてはVRMという規格を策定。その他にも標準化の可能性有
といったことがあげられています。