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スマートマシンとは

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先日、スマートマシンについて取材を受けましたので、その内容の一部をテキストベースで共有します。

スマートマシンの定義とは

スマートマシンとは、

「自律的に行動し、知能と自己学習機能を備え、状況に応じて自らが判断し適応し、これまで人間しかできないと思われていた作業を実行する新しい電子機械」のことを指します。具体的には、人工知能(AI)を搭載して自律的に行動するロボットやドローン、自動運転車などが該当します。ソフトウェアだけでなく、物理マシンも一緒にとらえた考え方です。

現在、どんな場面で、どのように活用されているか

身近なところだと、Google HomeやAmazon Echoなどの対話型の音声操作に対応したAIアシスタント機能を持つスマートスピーカや、家の中で自律的に掃除をするルンバなどの「ロボット掃除機」などがあります。

物流配送センターでは、自律的に動く配送ロボットなども活用が進んでいます。実際に日本でもアマゾンの物流配送センター(神奈川川崎市、大阪茨木市)では、自走する配送ロボットが商品棚を持ち上げ、作業員の前まで運んでくれたりします。作業員の方の負担が大幅に軽減されて、物流の効率化が進んでいます。

今後、私たちの日常生活に与える影響とは?

普段の生活の中において、人間が介在しなくてもスマートマシンが自律的・自動的に動いて生活をサポートしてくれると考えています。
たとえば、家事の自動化による負担軽減(ロボット掃除機、スマートスピーカー、エアコン、どんどん 家電がスマート化、賢くなり、人間の行動データをもとに、先回りをして、日常生活をサポートしてくれるようになると考えています。

モビリティ(移動)のあり方も大きく変わっていくと思います。自動配送ロボットやドローンが、モノを自宅まで運んでくれたり、自動運転で目的地まで人間を運んでくれたりすることが現実になっていくと思います。クルマは運転するという概念から、クルマの中の過ごし方やクルマの中のスペース活用などが大きく変わる可能性があります。

高齢者の方や介護が必要な方などへの見守りロボットや、重労働を支援する介護ロボットスーツなども普及が進んでいくと考えています。

スマートマシンが普及していく事により、私たちの雇用も変化していくのでしょうか?

スマートマシン、AIやロボットなどが雇用を奪うという指摘をよく耳にすることがあると思います。(スーパーのレジ打ち等)単純労働はどんどんシフトしていくとともに、新しいビジネスへの雇用を創出する機会を増やしてくれると考えています。スマートマシンとはいかに補完関係をつくっていくことが重要になると考えています。 

<統率アプローチ>
主に、経営者やマネージャーが、従来は人間にまかせていた単純作業をAIに置き換え、自分自身は統合的な判断を行う

<コアアプローチ>
自分のしごとの中で、AIが置き換え可能なタスクを捨て、コアとなる要素に集中する。たとえば、会計士がデータ処理をAIにまかせ、自分は顧客開拓と財務アドバイスによる信頼構築に集中するなど

<介入アプローチ>
大半がAIによって自動化された仕事の中で、人によるチェックや、最終判断などを行うプロセスで自分の価値を発揮する

スマートマシンがもたらす未来とは?(期待と課題など)

日本は超少子高齢化などの課題先進国です。スマートマシンは、さまざまな業務を人間に置き換えしていくことができると考えており、人材不足の分野や新しいビジネスの展開を支援してくれる存在になると考えています。また、今は週休二日が一般的ですが、スマートマシンが自律的に働くようになると、週休3日などが当たり前の社会になるかもしれません。課題は、スマートマシンを使いこなせる人とそうでない人との格差が大きくなると考えており、たとえば、ベーシックインカムなど、社会制度設計等のサポートも必要不可欠になると考えています。

人材を活かすビジネスがより重要になってくるでしょう。

将来的には、人手不足に悩まされている配送もスマートマシンに置き換わっていく可能性があります。

また、自動運転なども利用できるようになれば、交通事故が減り、自動車の中での空間利用ができ、シェアリングエコノミーの動きも加速するでしょう。

さらに、経済産業省や国土交通省と合同で、日本における"空飛ぶクルマ"のプロジェクトを2030年代から実用化に向けて、取り組みを進めています。「物の輸送」だけでなく、「地方での人の移動」、「災害時の活用」、「観光」などでの利用が期待されています。

家電量販店などにいくと店の案内をしてくれるロボット「ペッパー」をみかけることもあると思います。工場では、人間のように動作し素早く組み立てるロボットなども導入が進むでしょう。

以上

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