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ソーシャル、クラウド、アナリティクス、モバイルがもたらす世界 ~次世代IT時代に向けた新コンセプトSCAM提言~

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2014年5月28日、鈴木逸平さんの講演「次世代IT時代に向けた新コンセプトSCAM提言」セミナーに参加してきました。

最初に、ITバブルの再来を示唆する動きを紹介しています。高額な買収やVCによる投資が高騰、クラウド系ベンダーのバブル傾向にあります。NetsuiteやSalesforce.comなど、売上の半分以上がマーケティングに使われているというのが現状でとなっています。

パブリッククラウド事業の2極化

AWSのビジネスモデルは、マージンではなく、Free Cash Flow(FCF)をいかに増大させていくか、モデルとなっています。マージンを減らすことでFCFを増大させるシェア拡大志向にあり、価格破壊を起こしています。事業への投資も5~7年の投資で進めています。AWSでは独自チップ製造など、プロプライエタリの動きをとっています。

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一方、AWSに対して、IBM/SoftLayerモデルでは、コンサル/SIがつくOps志向でのビジネスモデル志向となっており、IDCの調査データからはIBMが高い評価を受けています。その背景には、IBMのような細やかなソリューションへの評価も高まっています。

プライベートクラウドの下落傾向

パブリッククラウドの価格破壊や性能向上により、プライベートクラウドを維持していくことの見る目が変わり、プライベートクラウドである必要性も理由も少なくなり、プライベートクラウドへのネガティブな意識を持つ傾向も出てきているとのことです。

プライベートクラウドではセキュリティやコンプライアンス関連のデータを扱う場合がありますが、それ以外はパブリッククラウドへシフトしていく動きが見られています。

RightScaleの調査では、プライベートクラウドのシェアでは、VMware vSphere/vCenterですが、実態としては、OpenStackが上位にきています。OpenStackでは、検証レベルが多く商用レベルまでにいっていないというのも現状のようです。

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パブリッククラウド事業者の淘汰

ガートナーの調査では2015年までに25%の事業者は買収などにより、いなくなるというという予測もしているなど、事業者にとっては厳しい状況となっています。

IT市場の新しいプラットフォームの登場

SCAM(Social,Cloud,Analytice,Mobile)が次世代のITを当面牽引すると指摘しています。IDCの調査レポートでは第3のプラットフォームとして、定義しています。

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単体のソリューションで提供するのはひとつの方法ではありますが、Social,Cloud,Analytice,Mobileを組み合わせのモデルで総合的なモデルを提供していくことが重要となっています。

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IOTについては、医療業界、スマートグリッド/ホーム、自動車などの各業界における取り組みについても紹介しています。収集はモバイル、蓄積はクラウド、分析はアナリティクス、共有はソーシャルで、データが主軸のモデルとなっています。

医療業界では「Data is the New blood」、スマートグリッド業界では「Data is the New energy」、自動車業界では「Data is the New fuel」と言われるように、IoTはデータ主軸に業界の動きが広がっています。

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つまり、「Data is the next oil」と呼ばれるように、データが原油となっており、データを掘り当てそれを共有するモデルが価値があり、価格主導の利益率の高いモデルが展開可能となります。

たとえば、自動車業界では、グーグルやアップルなどのデバイスから自動車から様々なデータが抽出され、コネクティッドカーの動きが広がっています。自動車メーカ自体は自社の範囲内でしか対応できず、グーグルやアップルのようにオープンなプラットフォームを提供できる事業者がデータ総元締めのビジネスを展開しています。

データベースサービスがクラウド事業者のもっと重要な収益モデルになる可能性

データベースは451 Research などの調査でもDBaaSは、2012年から2018年の間にCAGR81%の成長と予測しています。

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データの時代では、NoSQLやHadoopの台頭で高度場分析はHadoopで運用処理を処理し、リアルタイム型のSCAM型アプリにはMongoDBのデータハブを構築するといったようい、IOT業界でも汎用的になりつつあります。

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クラウドの行方

鈴木氏はこれらの動きの中、プライベートクラウドの行き先は暗いと指摘しています。その理由としては、ビッグデータを運用するプラットフォームではなく、パブリック・クラウドの価格戦略の最大の犠牲者となっています。OpenStackのプロジェクトの動向では、ベンダーによってOpenStackのビジネスモデルが異なるなど指向性が分散しており、エンドユーザが増えないという指摘をしています。

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クラウドの世界では、業界標準を求めるのは難しく、ある意味で標準化をあきらめることも指摘しています。Open Compute Projectのようなカスマイズした後にオープンソース化した動きや、OpenStackの最終形はクラウドインフラを自由にカスタマイズできるオープンソースの方向性も指摘しています。

最後に、とるべきSCAM戦略ではITソリューションにかぎらず、IOTにも適用すべきとして、クラウドインフラは、IOT業界の固有性にも対応できるアーキテクチャーとしています。たとえば、IOTの専用のサーチエンジンのサービスも登場しているようです。今後は、IT固有の顧客サポートとそれに関わるコストなども議論となるでしょう。

IOTノードは、自動車、ユーティリティ、リテール、医療で最も伸びが顕著となっており、こういった動きをSCAMの観点からビジネスモデルを総合的に提供していくといったアプローチが重要になってきていると考えています。

最後に、懇親会にも参加し、参加者の皆さんと有意義な情報交換をさせていただくことができました。ありがとうございました。

 

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