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大木さん、小俣さんに拙エントリ「オルタナブロガーは共通項として今の仕事が好きなんじゃないだろうか」を紹介いただきました。

 

好きこそものの、もとい、ブログの上手なれ「走れ!プロジェクトマネージャー!」

自分の仕事が好きか?プログラマー社長のブログ

 

世の中にはたくさんの職業がありますが、大きな業界もあれば(SEのような)、小さな業界もあり(パイロットとか)、自分の好きな仕事につける確率は低いです。また、大学を卒業して「たまたま」そのとき選んだ仕事を一生続ける人も多いです。

そんな中では自分の仕事を好きじゃない、という人もいるかもしれません。しかしあたりを見渡してみると5000人とか10000人とかいう規模の会社があります。10000人の人が嫌々で1つの組織を形成するということは常識では考えられません。おそらく、仕事(=日々の作業)をおもしろくないと思う人が一定割合いても、会社(=組織)に行こうと思わせる何かがあるんじゃないでしょうか。それは給料なのかもしれないですし、職場の雰囲気かもしれません。CMなどを通じて社員であることに誇りを感じさせることに成功している会社もあります。このように会社に面倒みてもらっている恩返しに働こう、という動機は日本らしい付き合い方であるように思います。

自分と会社について思っていることは、他の仕事についていたとしても仕事も会社も好きと感じていたんじゃないかということです。よく言えば適応性が高い、逆に言えば悪食(あくじき)です。

学生の頃にいくつかバイトをしましたが、だいたい楽しく過ごしていました。ガソリンスタンドのバイトでは色々な機械に触れることができて楽しかったのですが、ややマッチョな男性の先輩社員からセクハラめいたことをされるので危機を感じてやめました。営業マンのバイトはそれ自体は楽しかったのですが、「こんなもの売ってていいのか」という自分への問いかけに対する答えが用意できなくなってやめてしまいました。コンビニのバイトは店舗の引越しと移転先での新店舗の立ち上げを経験して色々なことを学びました。一番おもしろかったです。

コンビニの店長とはいまだに連絡を取り合い、京都に行くことがあるとお店に顔を出しています。これらのバイトを思い出すと仕事内容はどれも楽しかったのですが、今でも付き合いがあるのはコンビニのバイトだけです。このバイトではみんなでカラオケに行ったりという付き合いが特に濃かったということを思い出すと、仕事も組織も好きだったといえるかもしれません。これ以外のバイトは仕事の付き合いばかりで組織の付き合いがありませんでした。

この経験から学んだことが一般化できるかどうかわかりませんが、仕事が好きというだけだと長続きしないように思います。その仕事に楽しさを見出せる人はきっと他の仕事にも楽しさを見出せる人で、新しい仕事の魅力を餌にして説得したらふいっと転職してしまうのではないでしょうか。ですので仕事が好きなことに加えて「組織も好き」という状態になると違う仕事をしてみようという気持ちもなくなるんじゃないかと思います。(私は転職経験がないので想像で言っています。)

では反対に仕事は好きじゃないけど組織が好き、という人はどのように行動するんでしょうか。優れた社員が多く集まっている、給料が良い、世間のイメージが良いなどの条件を良くすれば、付き合いの鎖を引きちぎって転職するかもしれません。仕事は最初から好きじゃないですので、そういった「条件」がものを言うのではないかと思います。あとは元上司や元同期からのヘッドハンティングでしょうか。

おそらくは仕事が好きな人同士で働いていれば自然と仲良くなるでしょうから、そういった職場は結束も高くて長続きする人も多くなるのだと思います。反対に、仕事があまり好きでない人を好条件を餌に集めてきても人と人とに固い結束が生まれず、いざ危機的状況になったときに難破船からねずみが逃げ出すように崩壊してしまうんじゃないかと思います。飯を食っているときも仲間同士で仕事の話(もちろん楽しい話題として)というのが職場の理想かもしれません。

yohei

自分のミスや欠点を正当化してはいけないと思います。

http://plusd.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0908/31/news021.html

コミュニケーションパスは最小限に:ソフトバンクで身につけた仕事術は生きる (1/2) - ITmedia エンタープライズ via kwout

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こちらの上の記事で大木さんがこんなことを言っています。

わたしたち社員が考えなくてはならないことは次の通りです。

  • 1.「はい」と返事をした事実
  • 2.「はい」と返事をしたのに、できていない事実
  • 3.「はい」と返事をしたのに、できていない理由(原因)
  • 4.「はい」のゴールを達成するために必要なこと(リソース、スキルなど)
  • 5.「はい」のゴール達成までのマイルストーン

この3番目に関して「これができなかった理由は●●でした」と報告をしなくてはならない場面があると思います。しかしそういう時にはつい自分を正当化してしまいがちではないでしょうか。上司(経営者)の視点からすれば、何かができていない場合に最優先に知りたいことは3と4の「なぜできていないのか」と「あと何をすればできるのか」であるはずです。そこのところを自分の人事評価やプライドのために「自分は問題なかったけど、これが邪魔をした」という報告をして正当化してはいけません。自分が上司なら怒ると思います。

もしそこで自分自身の判断や行動を正当化するために、目標未達成の原因を歪めることをしてしまうと、その後の上司の判断が誤ってしまうことになります。もちろん上司はこういった報告が間違っていることを想定して受け止め、それが嘘(意図的か無意識的かに関わらず)であることを見抜く力が必要とされます。しかしすべての嘘を見抜くことは難しいでしょうから、やはり報告が事実であることが望ましいことに違いはありません。

また自分自身の問題と捉えた場合も、正当化することで自分が成長する機会を失うという問題があります。何が問題だったかを見つめて、「自分の失敗でうまくいっていません」と報告することは本当にイヤなことですが、それができる人は同じ過ちを繰り返すことなく成長できる人ではないかと思います。もちろん、どんなミスも容赦なく罵倒したり人事的な懲罰(減給とか)が与えられるなど組織的な問題がある可能性もあるかもしれません。そういったケースでは全力で隠蔽しないと自分が被害を受けますが、それはもはやその組織からの離脱を検討すべきと思います。

さてここで議論をひっくり返すようなことを言いますと、自分自身の反省は確かに「各論」で正当化すべきでないと思います。各論では反省すべき点を反省し、次に活かすべきです。しかし総論では正当化も必要なことであると思います。

というのもメンタルヘルスの問題があり、各論でも総論でも自分自身に厳しすぎる人はどうやら精神上の健康を損ねるリスクが高いように思います(経験則としても、これまで受講したメンタルヘルス研修で聞いた話からしても。)何か失敗があった場合に、各論ではまずいところがたくさんあったけれども総論としてはベストが尽くせたかな、というような振り返り方ができればいいんではないでしょうか。

また、正直に失敗を報告して上司に怒られた場合も、「あいつは俺に抜かれることを恐れている」のように卑屈な方向に自分自身を正当化せずに、かといって「俺はダメな部下だ」と怒られたことを真正面から受け止めすぎず、「あの点もこの点も正しい指摘をしてもらったなぁ。きっと上司は自分にもっと高いレベルを要求してくれているんだなぁ。良い上司を持ったなぁ。でもまぁ上司は後から評価するだけだからついつい辛口になるよね。」と上司のダメだしを良い方向に捉えつつ、自分自身を否定しすぎないことが必要であると思います。柳に風と受け流してはいけませんけど。

そのためには普段から上司と自分との間に信頼関係を築いておく必要があります。尊敬できない上司から何を言われても正面に受け止めることができません。反対に、この人の意見は流しておきたいと感じる人がいたら流しちゃってもいいと思います。人間は完璧ではありませんから好き嫌いがあります。嫌いな人だらけでは困りますが、少数の気が合わない人の言うことを気にして病んでしまわないようにしたいものです。

まとめると

  1. 上司への報告事項では自分のミスも欠点も正直に報告し
  2. そのフィードバックはまじめに受け止めて反省点を探し
  3. とはいえ全面的に賛同するよりは自分への言い訳も見つける

ということです。スポーツでもハードな重量トレーニングばかりをしていると故障することが多くなると言われますが、ビジネスでも自分自身にあまりきつく反省を求めるとメンタルが故障してしまうかもしれません。時には「あれはあれでベストだったな」と負荷を逃がす工夫をすることで、心のストレッチ体操ができるかもしれません。

yohei

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山口 陽平

山口 陽平

国内SIerに勤務。現在の担当業務は資金決済法対応を中心とした資金移動業者や前払式支払手段発行者向けの態勢整備コンサルティング。松坂世代。

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