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IT記者会レポートという情報誌によると、資格取得者が会社からもらえる報酬が最高70万円になるというケースがあるそうです。

詳しい内容はWeb版有料ページを見ないとわからないのですが、無料で公開されている部分でもおおよその姿を知る事ができます。リンク先のPDFによると情報処理技術者試験のプロジェクトマネージャ試験合格者に対する支給額は最低でも2万円。最高でなんと70万円だそうです。平均して24万3088円とのことでした。ITproの調査では平均額が18万9700円となっていますので、だいたい20万円前後が相場というところでしょうか。これは、資格取得のための通信教育費や参考書代の補填も含んでの金額なのでしょう。

自分がプロジェクトマネージャに合格した時は翔泳社から出ている3000円弱の参考書1冊で合格してしまいました。受験料5100円と合わせても元手は1万円以下でしたので、もしこれで70万円ももらえたとしたら相当な利回りだったと言えます。FXで1万円を原資にして70万円儲けようと思ったら、レバレッジ100倍で1ドル=115円から始めて1ドル=195円になっちゃったという喜びですね。ムーの通信販売のブレスレットでも1ドル195円は難しそうです。

70万円と言うと結構な金額です。ひょっとしたら一度に70万円をもらえるのかもしれませんが、合格時に10万円+5年にわたって毎月1万円ずつ給料に上乗せのような形ではないかと推察されます。もしくはいくらかを上限として、資格取得にかかった専門学校の授業料などを負担する制度の補助金を組み入れているのかもしれません。高度資格に合格すると、一時金を懐に収めたところで資格を武器に転職しようとする人もいることでしょう。毎月いくらかずつ給料に上乗せするのは、それを引き止めるためなのかもしれません。

それだけ高度資格が優遇されるのは、それだけの試験難易度を突破する知識・経験・精神力を反映しているからだと思います。以前オルタナ・ブログでばんちょーが紹介しておられました@IT年収MAPでも、有資格者が厚遇されている傾向を確認することができます。システム開発を生業とする会社では資格取得者の割合が何%以上である事をセールスの材料にしたり、大規模な受注では開発メンバーに資格取得者が専従することが求められたりします。自社内で資格取得者を育成する事による人的コスト、時間的コストや金銭的コストを考えるなら、資格も持っていて能力・経験も備わった人を引き抜いたほうが早いこともあるでしょう。

なお、弊社でも各種資格試験の合格者に対する報酬というのがあります。残念ながらここでいくらとは言えないのですが、もらって嬉しい金額です。えへへ。資格に合格した時にもらえる一時金というのは確かに嬉しいものですが、合格するために勉強して身につけた知識は複利計算のごとく将来に波及するでしょう。そのように考えると、TORAPAPAさんの「成長する人は数字を気にしない」という言葉の通り、合格の一時金の多寡を気にするのではなく「勉強して自己を高めること」を重視したいものです。

今秋に情報処理技術者試験を受験される方は自己実現を目指しつつ、たまには息抜きに合格一時金で何を買うか妄想しながら集中力を高めてがんばってください!

yohei

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山口 陽平

山口 陽平

国内SIerに勤務。現在の担当業務は資金決済法対応を中心とした資金移動業者や前払式支払手段発行者向けの態勢整備コンサルティング。松坂世代。

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