IT業界のマーケティングを問う:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) IT業界のマーケティングを問う

戦略、プロモ、広報など実務から見たマーケティングをお話します

« 2006年8月20日

2006年8月21日の投稿

2006年8月22日 »

分業制が定着していて、かつ技術やアイデアによってニッチの開拓が容易で、かつ市場環境の変化が大きいIT業界では、対象マーケットや自社のドメインを大きくしていくためにパートナーシップ(アライアンス)が重要な意味を持ちます。

例えば、サン・マイクロシステムズなど80年代以降の外資系では、自社販売網を構築する以前にパートナーシップによる販路とビジネスの確保を主流として成長してきました。メインフレーム全盛期にビジネスの基盤を構築した企業である、IBMやSTK(いまやサンの一部ですが)など特定の外資を除くと、大手であっても基本的にはパートナーシップをビジネス戦略の主要部分においている会社が多いと思います。

パートナーシップが重要である理由には、個々の企業が提供できるサービスや製品、カバーできるマーケットの範囲が限られているため、一定以上の成長を必要とする場合に、アライアンスによる補完が効果的な即効薬として機能するためです。

そのためか、パートナーシップの検討を行う際には、互いのビジネスドメインの確認と補完関係の整理、市場への到達範囲の確認、お互いの組織機能の過不足の補完可能性を検討します。その結果、例えば「A社は営業力はあるが、ある分野のソリューションが無い」ことに対して「B社は営業力が無いが、ソリューションはある」ため、2者で分業型のパートナーシップを結ぶ、という結論に達します。

しかし、最近いくつかのパートナーシップの検討に加わっていると、明らかに買う側の視点が欠落していると思います。お客様は本当にそのパートナーシップに価値を感じるのだろうか?という疑問に対して、明確にYESといえるもの、そしてお客様が実際に今感じている不便さや課題を解決できるパートナーシップでなければいけないと思います。

営業的な意味合いだけでのパートナーシップもそれなりに重要ですが、それは短期的なものであり、効果も薄いものになると思います。その場合には割り切って、単年度のパートナーシップとして考えるべきだと思います。

つるた

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鶴田 裕史

鶴田 裕史

(株)プライアルトス代表。IBM、サン、アクセンチュアでの経験を基にIT業界向けマーケティング支援を提供。専門は事業戦略

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