永井孝尚のMM21:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 永井孝尚のMM21

マーケティングとは? グローバル化とは? ライフワークとは? 一緒に考えてみましょう

« 2010年2月10日

2010年2月11日の投稿

2010年2月12日 »

グローバル化は国境を越えてますます進んでいます。

トーマス・フリードマンが「フラット化する世界」で語ったように、海外に流出する仕事がある一方で、流出しない仕事もあります。

では、どんな仕事が流出し、どんな仕事が流出しないのでしょうか?

2/10の日本経済新聞の記事「雇用創出 米国の苦闘 有望な職 見極め"投資"」で、業種ごとの「海外への流出しやすさ」を掲載しています。米ブリンストン大・ブラインダー教授の論文から抜粋です。

---(以下、引用)---

■もっとも流出しやすい
データ入力、電話マーケティング、簿記・会計・監査の事務、金融アナリスト

■流出しやすい
ソフトウェア開発、組立工、機械工、弁護士

■流出しにくい
俳優、在庫管理事務、配送事務

■ほとんど流出しない
経営管理、医師、看護師、タクシー運転手

---(以上、引用)---

グローバル化が進み、インド等に仕事が急速に流出している米国の実態は参考になりますし、色々と考えさせられます。

フリードマンの「フラット化する世界」でも、面白い場面が描かれています。

米国にあるマクドナルドの店で、ドライブスルーでの注文を地球の裏側にいるインドのオペレーターがネット経由で受け、その注文データが地球をさらに半分回って店の調理場に入り、数分後に顧客にハンバーガーとコークが渡される、というものです。

このような仕事も流出する可能性があるのですね。

会計や監査が流出しやすいことを、意外に思われる方が多いのではないでしょうか?

会計業務は数字データを扱う業務なので、ネットとの親和性も高く、会計制度や使用言語が同じであれば実は流出しやすいようです。

金融アナリストもデータを扱うという観点では同様ですね。

 

一方で、配送業務や在庫管理業務が流出しにくいのは、意外ですね。

実際にその場にあるモノを扱う訳で、これは確かにその場にいないとできません。

当記事では、以下のようなことも書かれています。

---(以下、引用)---

人と人が対面する仕事は流出しにくい。「子供のころからコミュニケーション能力や創造的な思考力を鍛えるように、初等・中等教育の改革が必要」と訴える。

---(以上、引用)---

また、「どの職業が有望かを見極めてから教育を受けることが重要」と米国労働省の労働統計局は指摘しているとのことです。

 

ところで、マーケティング業務は、どれに入るのでしょうか?

マーケティング業務と一言で言っても、様々な分野があります。

上記の例では、テレマーケティング等はまさに「電話マーケティング」で、場所を問わずに業務が行なわれています。

マーケティング調査は「金融アナリスト」に近いかもしれません。但し数字データ分析は確かに流出しやすいのですが、例えば顧客意識の分析のような暗黙知面の分析は、流出しにくいように思います。

一方でマーケティング戦略は「経営管理」に近い面もあります。

今後、マーケティングに携わるプロフェッショナルは、「本当に顧客や市場を理解できているかどうか」ということが、ますます問われる時代になってきているように思います。

nagai

« 2010年2月10日

2010年2月11日の投稿

2010年2月12日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

永井孝尚

永井孝尚

オフィス永井代表。 著書「100円のコーラを1000円で売る方法」シリーズ(中経出版)、他。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のトラックバック
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
mm21
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ