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マーケティングとは? グローバル化とは? ライフワークとは? 一緒に考えてみましょう

« 2007年10月5日

2007年10月6日の投稿

2007年10月7日 »

このテーマの第一回目のエントリーを書いたのは2ヶ月前。

今回、事例をご紹介しながら製品ポートフォリオ変革の勘所について考えてみたいと思います。

大前研一さんが『「石油が出なくなる日」プロジェクト』という記事を書かれています。5年後に石油がなくなると言われている産油国ドバイの財政改革の事例です。

こちらのチャートからも分かるように、2000年にはドバイの財政収入の53%を占めていた石油・天然ガスが、2005年には35%に下がっており、急速に脱石油・天然ガスを実現しています。伸びている主な財政収入は、貿易関連手数料・法人税・企業収入等です。

実際、同じUAEのアブ・ダビが財政収入に占める石油・天然ガスの割合は78%で、むしろ近年割合が微増していることを考えると、素晴らしい成果ですね。

産油国にとっては石油の枯渇は死活問題です。将来のことを考えると、石油に頼っている財政状態の変革が急務であることは言うまでもありません。しかし、多くの産油国は潤っている現時点で、変革に取り掛かるのは、78%を石油・天然ガスに財政を依存しているアブ・ダビの状況を見ても分かるように非常に難しい課題です。

ということで、脱石油依存を目指すドバイが現在力を入れているのは、商業、貿易、金融、観光の一大拠点になるためのインフラ作り。

観光地として人を呼び込むために、国家プロジェクトで世界一のホテル、ビル、ショッピングモール等を作っていますし、観光客が喜ぶように24時間営業の免税店もあります。2010年の年間観光客は1億5000万人に達するそうです。

それを実現するためには、自分たちで全部やろうとせず、できる人を連れてきます。ドバイの人達が昔から他民族と交流が多かったことも影響しているようです。

さらにインド・欧州・アフリカの3大陸にアクセスしやすい地理的メリットを活かし、貿易を振興させるためにタックスフリー政策も行い、世界で最も忙しい空港といわれるドバイ空港も作りました。

現在年間2400万人が利用していますが、第3ターミナルが完成し、さらに新空港も造られると年間1億2000万人の利用に対応できるとのこと。また、ドバイのエミレーツ航空は世界の航空会社の満足度調査で5位、創業以来20年間無事故です。

ビジョンを確実に形にしていますね。

ドバイはシンガポールをモデルにしてこのような国家を作ったそうです。

そして、自分達が自国で実現した経験や成果を、他の産油国に売りに行きます。

大前研一さんによると、「歴代首長の夢があったからこそ実現できた」とのことです。

 

ドバイの事例は企業が製品ポートフォリオ変革を行う場合でも大変参考になるのではないでしょうか?

前回もご紹介したように、製品ポートフォリオの変革は、現在のビジネスの将来性がない場合に、より高成長・高収益ビジネスの実現を目指して行われます。

石油依存の財政収入を変革したいというドバイと、状況は同じです。

このためには、

・まず、ビジョン(ドバイでは、歴代首長の夢)があり、

・自分達の強み(ドバイでは、3大陸にアクセスしやすい地理的メリットと、現時点で豊富な資金力)を考慮し、

・あるべき姿を決め(ドバイでは、商業、貿易、金融、観光の一大拠点となること)、

・それを実現するためには、自分達だけで行おうとせず他者の力も積極的に活用してプロジェクトを進めていきます。

これを進めるためには、プロジェクトに取り掛かる前に、関係者全員と危機感と将来ビジョンを共有できるかどうかが非常に重要です。さらに、変革を実現するためのトップのリーダーシップも必須です。

事業構造を変える場合と同じですね。

nagai

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永井孝尚

永井孝尚

オフィス永井代表。 著書「100円のコーラを1000円で売る方法」シリーズ(中経出版)、他。

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