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 昨日は第3回のソーシャルブックマーク研究会に参加するために東工大まで行ってきた。おめあては岡野原 大輔さんによる「SBMの推薦アルゴリズム」という講演。

 講演の中では、はてなブックマークにおける「関連エントリ」をどのように計算しているかの説明があった。で途中のベイジアンセットなどの難しい数式の説明は置いておいておくとして、結論としてははてブの「関連エントリ」については、ほぼブックマークにつけられたタグだけを使って計算し表示していると言うことだ。岡野原さんによると、他にもいろんな手法を試したがソーシャルブックマークの場合はタグの信頼性が高く、それを使うのが最も精度が高くなったということだ。これはすばらしい研究だし役に立つ知見だと思う。

 だがしかし、それならばはてブで推薦ブックマークを表示する時に「関連エントリ」なんて表記をしないで「このブックマークと似たタグを持っているブックマークはこれです」と表記した方が良いと思う。

 以前「ソーシャルブックマークにおけるレコメンド」というエントリーでも書いたのだが、ある記事のブックマークを見ながら手を広げて各種の関連情報が欲しいと思うようなケースでも、実際には潜在ニーズが以下のようにいくつかに分けられる。

  1. 元の記事と同じような記事内容のものを読みたい
  2. この記事をブックマークしている人達の多数がブックマークしている記事を読みたい
  3. この記事と同じタグを持っている記事を読みたい
  4. この記事へのコメント(感想や評価)と同じようなコメントを持っている記事を読みたい

 そして実際にはユーザは情報収集段階の初期にはこれをあまり意識せずに行動し、あとからふとこういう細かい事に気づくものだ。この時に推薦された記事がどういう理由で推薦されたのかが判らないと不便だ。そういう意味では、Amazonの「この商品を買った人はこんな商品を買っています」というセンテンスは簡潔かつ的確にこれを述べていて素晴らしい。

 実生活で人から口づてで推薦をうけるときだって、たいていの人は推薦してくれた人に併せて「なぜ?」「理由は?」と推薦の理由を聞くだろう。システムからのリコメンドだから理由を明らかにしなくて良いと理由は無いはずなんだけどなぁ。

===当ブログ過去の関連エントリー

yoi

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吉川 日出行

吉川 日出行

みずほ情報総研勤務。情報共有や情報活用を主テーマにコンサルティングや新ビジネスモデルの開発に携わっている。

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