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 Yahoo!Japanが鳴り物入り(?)ではじめたビジネスSNS「CU」であるが、残念ながら現時点ではゆるふわSNSと化している。すくなくともコミュニティの数では、ビジネス系より非ビジネス系のほうが多いし、始まったばかりだから仕方ないが話題もビジネス的には全然つまらない(というかあまりない)。あとセキュリティの面でもゆるふわらしい。{参考:「Yahoo!のビジネスSNSの「CU」がゆるふわ系SNSになっている件 」}

 米国のLinkedInの様な仕事に使えるようなソーシャルメディアの登場を期待していた私としてはいまは残念で仕方がないが、そもそもソーシャルメディアとはその名の通り人同士がネットワーク上で繋がってメディアになるものだ。で、ネットワークで繋がるための仕掛というか場がSNSだとかフォーラムとかだと思う。
 場とそこにいる人というのは密接な関連があり相互に影響するからソーシャルメディアの基盤となる場をどこ(なに)にするかっていうのは、そこでの人々の行動を規制し出来上がりのソーシャルメディアに相当の影響を与える。小学校のPTAの仲間うちで投資のコミュニティは立ち上げづらいし、会社でアニメやゲームサークルを作って上司や後輩と一緒に騒ぐことの不自然さを思えば当たり前である。

 で私が何を思ったのかというと、こういうビジネス向けSNSを運営する際の運営母体の組織の影響。元々Yahoo!JapanでIDを取って利用していた人にはゆるふわ系の人が多いのではないか。Yahoo!Japanでは既にブログやソーシャルブックマークなどの他のソーシャルメディア系のサービスも提供しているが、それらでのアバター機能の実装やデザインテンプレートなどをみてもわかるようにおおむね若者向けでポップカルチャー志向である。そこにいきなりビジネス向けですと言っても急にはベクトルは変らないように思う。

 ネットコミュニティなどのソーシャルメディアを立ち上げる場合には既存のユーザ基盤があった方が有利だとされるが、場合によってはかえって邪魔になることもあるかなと思い直した。運営母体の会社のブランドイメージとかもユーザの行動や思考に影響を与えそうだ。CUのようなコンセプトならもっとお堅いイメージのある会社が仕掛けるほうがとか、せめてそういう会社と組んでみたらとか、そんなことを思った。

===2008/11/06 21:00追記
 ダメだしばかり書いていたがふとメリットに気づいた。Yahoo!Japanのように他に収益源を持っている母体が運営した場合、急速な成長をウリにしたり短期での資金回収に追われないために無闇やたらな会員増に走らない可能性がありそうだ。特にビジネスSNSとなると本当に利用して価値を得られる対象は数が限られていそうで、単に知り合いを増やしていくだけの会員増だとむしろ価値は下がる気もする。
===

 もちろんこういうのは最初だけで招待制でビジネスマンが大量に押し寄せたり、今いる人もこれから先は軌道修正する可能性はある。人は多面性を持つ生き物だから、別に今までYahoo!Japanという場ではゆるふわしていた人でも真面目な話が出来ないというわけではないし、ネタさえあればある日突然そっちへ皆が向きを変えるだろう。従来のSNSよりも実名率が非常に高いという奇特なメリットを生かせれば将来性は高い。そうなればYahoo!Japanのこれまでの会員という基盤も生きる。
 運営側でビジネスよりのネタや仕掛ける、例えば今流行のIT系勉強会の企画・人集め・運営支援機能などを実装&提供したり、ビジネス系の協賛イベントを行うなど方向付けや施策のアイデアはいくらでも考えられる。

 ビジネスSNSはこれまでもSBIグループが「SBI Business」などを仕掛けて来たが、人材の流動性が低く仕事のやりとりは個人対個人ではなく組織間で行われる日本では米国ほどのニーズも魅力ある人材の履歴書も集まらないようでいっこうにブレイクしない。CUの今後の検討を祈りたい。

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yoi

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吉川 日出行

吉川 日出行

みずほ情報総研勤務。情報共有や情報活用を主テーマにコンサルティングや新ビジネスモデルの開発に携わっている。

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