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2008年4月24日 » |
このタイトルは釣りだが、ナレッジマネジメントや情報共有の必要性を説いていて良く聞かれる、“見える化”への恐怖からの反論について。
先日のEnterprise2.0 Summitで栗原さんたちとパネルディスカッションを行った際のことである。セッションの最後にすごい質問を貰った。「Enterprise2.0を展開して社内のコミュニケーションを活性化して情報共有や情報発信の促進を行う場合に、例えば社内でポルノサイトを運営している社員がいたりしたら困るのではないか?」というものだ。
正直こういうのってEnterprise2.0とか言う前にまずそういう組織風土というかそういう社員の存在について一度相談されることをお薦めしたい。そういうポルノサイトを会社のサーバ上で運営すると当然そのデータは会社のネットワーク上を流れるが、そういう行為を会社としてどう扱うかかということだ。
ポルノサイトを運営する社員がいるからEnterprise2.0の導入や情報共有が出来ないというのは、ビルの廊下でストリーキングする輩がいるから皆出社するなと言うのと等しいだろう。そういう社員が"見える化"されたらどう対応するか、というのはEnterprise2.0の範疇ではない。
こういう反論の為の反論って他にも良く聞く。「チャットやインスタントメッセージなどの社員間コミュニケーションツールを入れると社員がそれで遊んでしまう」という心配もそのひとつだ。この質問も良く判らないのだが基本的にはそういう社員は、別にツールのない今でも遊んでいるのではないだろうか。タバコ部屋や給湯室でおしゃべりをして時間をつぶしているのではないか。
そもそも最近では社員の評価は成果で見るようになってきており、プロセスとしてその過程で一見遊んで見えるような行動をとっても別にかまわないと思うのだが。よしんばそういう遊びを許したくないとしても、ツールを入れてログを取ればこれまでと違ってどの社員がどれくらいそういう遊びに時間を費やしているのかが"見える化"される。チャットにかまけて成果を出していない社員がもし居たら、それはそのまま通常の業務管理の中で注意と指導を行えば良いのである。
もうひとつ掲示板やQ&Aコミュニティを導入して情報共有を進めようとした場合によく言われる質問に、「掲示板などに書き込まれた他の人の意見を鵜呑みにして、業務上の判断ミスをしたらどうするのか?」というのもある。これも良くわからない。業務上正式に判断やチェックが必要なことは、これまで同様に専用のワークフローで組織体組織の問い合せや質疑応答として処理されるべきで、それを掲示板に書いたり掲示板の内容をみるだけで通常の処理を怠って良いわけではない。
そもそもQ&Aコミュニティのニーズが出るのは、現在のそういった正式な問い合わせでは時間がかかったり質問する相手が判らなくて社員が悩んでいたり、回答する部署が質問者の立場に立った回答をしないので質問者が困っているからだ。今までの形式的なやり方で社員の知りたい事に全て回答できているというならこういうシステムは必要ない。それに今だって結局自分の限られた人脈や隣にいる知ったかぶりにアドバイスをもらって業務上の判断をして可能性もある。今のやり方では間違った情報提供や判断ミスが起きていないと根拠からして怪しいモノだ。
こうした問い合せや会話を掲示板やQ&Aコミュニティで行えば、やはり内容が"見える化"されるので間違ったり誤解をしている事がむしろ明確になって組織的として対処ができるという効果に気づかないのだ。
以上、良く聞く「反論の為の反論(質問)」への私の回答を書いてみたが、こうしてみると共通点も見えてくる。
それは、今現在も問題としては存在しているのだが明確には見えていない事が"見える化"されると困る人がいるらしいという事。こういう人は、変化を起こす事で問題が可視化されるとその責任を自分で負わないといけない事を恐れてこういう質問を繰り返す傾向がある。
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