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拙書「サーチアーキテクチャ」では、人々の情報探索シーンを4つに分類しているがこの中で目的もさがす場所も明確に決まっていないようなブラブラと探すようなシーンは「散策」と名付けている。「散策」は本来はビジネスの分野ではあまり発生しない検索シーンといわれる。仕事の場合は目的かやるべき事の少なくともどちらかは決まっている事が多いからだ。ただ、サーチャーやマーケッターなど特定分野の動向を広くウォッチしているような職種だと「散策」シーンの割合は結構高いかもしれない。
さてビジネス分野では少ない「散策」だが、プライベートであるとか趣味・嗜好を楽しんでいる時においては非常に多く取られるシーンになる。こうしたブラブラ散策の場合には、人々は「何か面白いものは無いかな~」自分の興味分野の周辺で「何か新しいことは起こってないかな~」という偶然的な良き出会いを求めていることが多い。
このブラブラ検索の際には、人々は無意識のうちに検索エンジンよりは検索開始点を良く使う。検索開始点とは文字通り検索を開始する場所である。インターネットの等においてはポータルサイトやまとめサイト(最近はまとめWikiであることが多い)、あるいは特定の個人ニュースサイトなどが検索開始点として有名である。
検索開始点には、特定分野の情報が見やすく集約されておりその分野に興味のある人はその中から自由に好きな情報をつまみ出してクリックしては、それを楽しみそこからまた次の情報をクリックしたり検索開始点に戻るといった行動を取る。つまり「散策」(偶然的な良き出会い)を楽しむには良い検索開始点の選択が欠かせないと言うことになる。YahooやMSNなどのポータルサイトに人が集まる一つの理由である。
ところが検索開始点をいつも固定していると実は新しい出会いへのチャンスが減ってくる。したがって偶然的な良き出会いを期待し楽しみたい人は、時々検索開始点を変えてみると良い。また新しい発想のためにはあえて今までと違う情報に触れることも重要なので、これを目的として意図的に検索開始点を変更するなんてことも充分にありえる。
熟練した情報検索者は、既に自分の情報探索スタイルを確立して各種のツールを極限まで使い込んだりチューニングしているだろうが、時には違うツールを使ってみると、こうした検索開始点による思わぬ効果をもたらす事もあるはずだ。
かくいう私も先日Tumblrの使い方や仕事での有効的な活用法をマスターしようとある人のTumblrサイトを検索開始点に選び「散策」を始めた。結果最近Firefoxに導入したAutoPagerizeの効果もあってそのまま彼の嗜好世界へと小一時間没入し気がついたときは当初の目的(Tumblrの使い方や仕事での有効的な活用法をマスターしよう)というのをすっかり忘れてreblogされた各種のイラストを楽しんでいる自分がいたりした(汗)
ネットでの探索行動はリンクでつながった関係性をたどる形式が多いので最初にベクトルの違う検索開始点を選ぶとどんどん違うほうへ連れ去られてしまうということだろう。うっかりしているとどんどんとそのリンクの渦の中に引き込まれ気がついたらとんでもない所までたぐっていってしまうということで、後半部分は個人的に強く反省した一件ではある。
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