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 今話題の群衆の叡智(Wisdom of Crowds)だが、いろいろと試したり議論を見ていて思うのは「万能ではない」ということだ。以前どこかのコラムで識者が書いていた「宇宙旅行でロケットに乗るときに、“このロケットはWikipediaに書かれた技術で設計されています”なんて聞いても信用できない。そんなときは群衆の叡智ではなく宇宙工学の博士号を持った専門家に設計して欲しい。」という意見に私は全く同意だ。超先進的な技術の発明、高度で複雑な科学分野での群衆の叡智の活用は限定的なものに留めるべきだ。

 で、昨日と同じく「how to save world」でも群衆の叡智についていくつか書かれているがその中に群衆の叡智が生きる局面に関するエントリーがあった。それによると群衆の叡智が得意とするのは以下の5つだとされている。

  1. (すべてのケースの)事実検証や確認
  2. 結果予測
  3. 限られた選択肢からの選択
  4. とるべき最適な手順の決定(複合的で無い場合)
  5. 因果関係の評価(複合的で無い場合)

 私も群集の持つパワーを生かして“しらみつぶし”に探したり手数を使って“手当たりしだい”に可能性を検証していくような、1や5といった局面では群集の叡智が成立しやすく、この際には参加者の多様性を生かした“多角的な視点”というのも生きてくると考えている。残りの2-4というのは、このパワーと手数をちょっとベクトルを変えて利用するというアレンジ版の使い方だと捉えている。

 さて、このエントリーには、群衆の叡智の発揮を阻害する要因として注意すべきポイントも6つ例示していた。

  • 参加者の除外
  • 政治的干渉
  • 偏見
  • 知識や経験からの先入観
  • どうとでもとれる証拠
  • コンセンサス形成能力なし

 ようは参加者の独立性や自立性が失われると群衆の叡智は発揮しづらくなるということだ。もともと群衆の叡智という言葉をはやらせるきっかけとなった本も「みんなの意見は案外正しい」というタイトルになっているし、同じように群集の叡智の成立時の条件をいくつか挙げていた。

 結局のところやはり迂闊に信用しすぎないことで、時と場合によって群衆の叡智と少数の専門家による知見を使い分けるべきだろう。これは集合知、集合天才などという類義語でもほぼ同じことだ。

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yoi

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吉川 日出行

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