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藤井さんのエントリー「セミナー配布資料どうしてます?」には既にコメントしたのだが我々のようなコンサルティング会社の場合、セミナーで話す内容は商売道具のノウハウなのでいつも気を使う。特に資料となると再利用可能形式で外部に流出するということを意味するになるから難しい。このあたりはブログで書くことも同じなのだが、やはりとっておきのノウハウや最新の情報は簡単には外部に出すことができないし、当然所属する組織もそんなことは許してくれない。
しかしながら藤井さんの指摘にもあるように、やはり配布資料がないとプレゼン内容の理解度は落ちてしまう。参加者からお金を頂くような有料のセミナーでは全資料を配布するのが当然として、参加費無料の広告・宣伝用のセミナーの場合が一番悩ましい。せっかくセミナーに足を運んでももらってそれでは恐縮なので、最近はできるだけプレゼン資料は印刷して配布するようにしている。それでもどうしても配布できない一部の資料は、手元への配布分から削除して画面表示のみというやり方で凌がざるをえない。
そんなセミナーの後に出席者からアンケートなどで「プレゼン資料が欲しい」という意見を頂くことがある。こういった要望には営業を通じて個別に対応するのだが、中には「社内で再利用したいので電子媒体を送って欲しい」というような露骨な要望や「資料は全て配るべきだ」というお叱りも時々混じってくる。
時折彼らが振りかざす「業界のためにノウハウは公開すべきだ」みたいな論理には正直閉口する。お金を払って参加した講習会ならいざ知らず、一銭もお金を払わないのにノウハウや情報をもらえることを当然だと主張する、あの根拠はどこから来るのだろうか?経験的に言って無料のセミナーでそういう意見を書く方のプロフィールの傾向は、勤務先が日本の大企業、またはその後独立された個人事業主に多いがたいていがご年配の方である。若い人の場合は、無形のノウハウにちゃんと理解を示す人も多く、このあたりにも昔の日本企業での無形知的資産への教育・啓蒙の不備が伺えそうだ。
最近オープンソースの世界では「競合に手の内をさらけ出して勝つ!?」というところまでいっているようだが、心の狭い私はまだまだそんな心境にはなれそうにない。
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