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またまた他のメディアの話題で恐縮だが「コマーシャルオープンソースの波」という新連載が始まっている。
執筆者はケアブレインズの内田さん(内田さんのBlog)である。内田さんとは彼の前職の時に仕事で知り合いになった。現在は、オープンソースのCRMソフトであるSugarCRMのコア開発メンバー、SugarCRM日本語化リーダーとして活躍をされており、SugarCRMコミュニティではトップ10コントリビューターとして表彰されたこともあるこの分野での第1人者のひとりである。
実は、3か月ほど前のことになるが、内田さんにお願いをして弊社内での勉強会でオープンソースのお話をしていただいた。2時間ほどの会であったが非常に内容の濃いもので、この新しい連載を読みながらその勉強会でディスカッションした内容をおもいだした。
オープンソースはそれぞれ開発コミュニティを持ちそのコミュニティの大きさと質がオープンシステムのバリューにつながるというのが最近の説だそうだ。そこで実際にこの開発コミュニティに参加しているメンバーのプロフィールを聞いてみたところ、ボランティアといってもまったく利害関係のない人が参加しているわけではなく、大半はVARやSIerというそのオープンソースを使うことで利益を上げる見込みのある人であるらしい。さらにコマーシャルオープンソースのコミュニティの場合はその場で有益なソースを作成者からベンダーが買い取るようなこともあるらしく、このあたりは私の想像していたオープンソースのコミュニティの姿と実際は大分違うようだ。
もうひとつこういった業務分野での今後のオープンソースの普及の見込みについてもご意見を伺ったのだが、その中で面白い仮説を紹介していただいた。オープンソースソフトウェアが成功するためには前述のコミュニティの大きさがポイントになることを考えると、成功するためのひとつの条件として世界中に同じような業務をやっている人が一定数いる業務を対象にすることが成功の条件になりそうだというのである。たとえば会計といった国ごとに制度の違う業務分野ではオープンソースは普及しにくいというのである。確かに今までもオープンソースは、OS,DBという利用者の多い基盤系から始まって、SFA・CMSという世界的にも共通項が多い業務に進展してきた。ちなみにこの流れに沿うと次はBIツールが注目だそうだ。
この先この連載記事の中でも、こういった話題も取り上げられるかもしれない。更新を楽しみにしたい。
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