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 ITコンサルタントとして、製品やSIerの選定評価に携わるときにいつも思うことがある。
出来ないことは出来ないと言って欲しい
のである。ところが、何でもかんでも「出来ます」「(製品の)標準機能で対応できます」といって嘘をつく担当者の多いことこの上ない。困ったものだ。フェーズにもよるが正直に言ってもらえれば傷は浅い、もし出来ないならその機能を減らすなり他の方法を考える為に我々ITコンサルタントが間に入っているのだから。

 こういう人はSEに比べると営業に非常に多い。また国内ベンダーに比較すると海外ベンダーの人はなかなか「出来ません」とか「追加開発(カスタマイズ)になります」とは言わない傾向がある。
 まあ彼らの立場からすると「出来ません」と答えた時点で評価を下げられて失注してしまうかもしれないのだからこういう行動に出るのもある程度まではわかるのだが、こちらから出来そうにない技術的ポイントを具体的に指摘しても、それでも単に「出来ます」とだけ言って具体的な手段や実現方法を説明しない時には本当に困ってしまう。

 結局そういう場合に我々がユーザと相談して取る手段は2パターンになる。
 一つ目はユーザに誤魔化してることを論理的に説明して、その項目の評価を下げるなり対処に要するコストを積み増すと共に、ベンダーの誠意という項目の評価を大幅に下げる。
 二つ目は出来るという営業に、「出来なかったときもコスト増納期遅延なしに対処します」という書面を書いてもらうと共に「出来上がるまで営業担当者を異動させない」ことをその上司に約束させる。
 
 この業界に長くいると、営業の成績は受注までで完成時にコスト割れしても責任を取らなくてすむ制度になっているような企業や、受注したら営業がさっさと異動したり退職してしまうような企業というのもだんだんとわかってくるものである。そういう企業に、2番目の対策を採って反応を見ると受注のために適当に嘘を言っているケースではたいてい相手がたじろぐのだ。それならば「出来ないことは出来ないと言って欲しい」ものである。

yoi

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吉川 日出行

吉川 日出行

みずほ情報総研勤務。情報共有や情報活用を主テーマにコンサルティングや新ビジネスモデルの開発に携わっている。

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