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« 2008年10月11日

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2008年10月13日 »

 ついに白戸家のiPhone化が始まりました。

 お父さんが家族にないしょでiPhoneを購入したことがふとしたことからばれてしまうという、ほほ笑ましい家族の情景を描いたCMが登場しました。iPhoneの独自CMというのは相当に画期的。日本独自のApple関連コマーシャルはラーメンズ以来。いや、ラーメンズも「翻案」ですから、その前はいったいいつのことになるのか。覚えている人います?

 で、次に何が起きるか考えてみました。まずデメリットから:

・ジーニアスバーに、犬の爪を切ったほうがいいかどうかの相談が持ち込まれる
・犬にiPhoneを与えておいたら踏まれて壊れたとか、爪でひっかき傷がついたとかの苦情

 しかし、ビジネス的には、次のような新しい展開が考えられるので、総合的にはプラスになるのではないでしょうか。

・iPhoneはホワイトがバカ売れ
・iPhoneは除外されていたお父さん系キャンペーングッズがiPhoneへ対象拡大でバカ売れ
・お父さんとチャットできるiPhoneアプリ(有料)がバカ売れ
・お父さん写真集iPhoneアプリ(有料)がバカ売れ
・お父さん名言集iPhoneアプリ(有料)がバカ売れ
・犬にしか聴き取れないリングトーン(着信音)の販売開始
・長女のような若者にしか聴き取れないリングトーン(着信音)の販売開始
・iPhone販売以外の収益源(アプリ、着信音)登場に株価急上昇
・さすがにもうドコモiPhoneの可能性はなくなったと判断して、「ドコモ待ち組」のiPhoneに大量移行開始
・お父さんストラップをつけられるように、iPodドック利用のストラップが大人気

 真面目に言うと、これを機に、ソフトバンクモバイルはiPhoneをスマートフォン的な売り方から一般携帯的な売り方へシフトしていくことが考えられます(もちろん、企業向け販売は強化しつつ)。そのための必須ポイントの1つとして、絵文字&デコメ対応というのがiPhone OS 2.2で見えてきたというのもあるかもしれません。

 iPhone敗戦処理とか戦後処理とか言っていた人たちはこのCMを見て、「ああ、iPhoneの一般向けマーケティングはまだ始まっていなかったんだ」ということを理解したでしょうか?

koya

 iPhone版英辞郎のことを書いたのでちょっと電子辞書関連で調べてみました。

 辞書の市場規模がどのくらいあるの調べてみると、2002年で1000万冊という数字がWikipediaに出ていました。これに対して、単純比較はできないものの、電子辞書のほうが1999年が310万台、2003年が250万台とバラツキはあるものの、紙の辞書の3分の1くらいの台数(冊数)がでていることがわかります。

 ただ、電子辞書の場合には複数の辞書がまとまっていることが多く、基本機能である英和、和英、国語の3つが入っているだけでも3冊分に相当することになり、内蔵される辞書でいけばすでに紙の辞書と拮抗するほどになっているのは明らかです。

 高校生の息子にリサーチしてみると、同級生の使用比率は紙の辞書と電子辞書とが半々くらい。学校で実際に使っているのは電子辞書が優勢だそうです。その理由は圧倒的な軽さ。ただ、読んだものを覚えるかどうかについては、紙のほうがいいという意見でした。紙の場合は、古語辞典や漢和辞典、より専門的な英語辞書といったものが中心になるみたいです。

 電子辞書の売れ筋製品は2万円くらいのものでしょうか? わたしは安いのが好きなので1万円以下のものを探しがちですが、子供用にということを考えると、やはり2万円くらいはしてしまうようです。これに対して紙の辞書は数千円で済みますから、そのほうが安くあがります。ただし、学習意欲はそがれてしまうかも。

 ここで思ったのが、

「なら、iPhoneでよくね?」

 iPhoneとiPod touchを電子辞書として使うのであれば、辞書の単価が安い分、自由に組み合わせることが可能。

 しかし、実際には難しそうです。息子が指摘してきました。

「携帯電話は授業中、使えないんだよね。携帯の辞書機能を使うこともできないし」

 まあ、ワンセグ見たりするのもまずいでしょうね。

 ましてやiPhoneをや。iPod touchでも、iPod機能があるわけなんで、まずいでしょう。

 メールや通話、音楽などの特定の機能を使わせない、もしくは辞書など特定の機能のみ利用可能にするようなことが教師サイドでできればいいのですが、そうでない場合には一律禁止するしかないという判断が妥当かもしれません。

 そうすると、電子辞書のみ認めている現状というのは納得。

 とは言っても、「電子辞書だって、あまり多機能になりすぎると、中の小説読んだりとかしちゃうかもしれないし」と息子が言っていることでもあり、ガジェットの教室持ち込みには先生方の苦労が伴いそうです。

 実際、電子辞書とうたっていても、Flashゲーができるものもありますしね。

アイリバー、マルチメディア機能を備えた名刺サイズ電子辞書

koya

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プロフィール

松尾 公也

松尾 公也

Mac誕生前夜の1983年業界入り。
PC Magazine、PC WEEK、MacUserなどを経て、IT業界の裏道を歩みつつ現在に至る。

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