マリコ駆ける!:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) マリコ駆ける!

翻訳・WEB・キャリアを極める~楽しく正しく新しい会社経営&オリンピックへの道~

« 2006年9月11日

2006年9月13日の投稿

2006年9月15日 »

中国語が全く出来ないまま北京に送り込まれ、2年ほど通信関連の仕事をしていたことがある。1992-1994年のことで、最後は武漢に支店を開き、日本人1人で生活していた。
その頃の話をしだすと止まらなくなるのだが、今回は、ビジネスシーンでの通訳のことを少々書きたい。

今から約15年前というと、グローバルな仕事をした経験のあるごく一握りの人を除けば、文革で大変な苦労をした後ドメスティックなビジネスを行っている人が、キーパーソンのほとんどであった。

少々乱暴だがステレオタイプ化すると、後者の方の話は基本的に長く、同じ話を繰り返し行う。(もちろん、英語は話せない)

私は中国語が話せないので、英語が話せる中国人を部下にしてもらった。彼らは本来営業であってプロの通訳ではないが、私と仕事をする上で、仕事の大部分を通訳として費やす。

ケース1:
顧客:「・・・・・・・・・」(と中国語で数分間一方的に話す)
A:英語で私に「基本的にさっきと言っていることは全く同じ」
私:「そりゃそうなんだろうけど、数分間も話しているのにたった一言で通訳を済ませるわけにもいかないでしょ。」
A:「そんなこと言ったって、同じだからね。僕もまた同じことを言うのは嫌だし、大里さんも、同じことを聞くのは嫌でしょう?」
私:「そうは言ったって、格好がつかないでしょう。気を悪くするんじゃない?」
A:「・・・・。それじゃぁ、今日泊まる所は、○○ホテルで、夕食は○○料理にしておいた。ここのレストランは蛇が有名。大里さんは何でも食べられるから、試してごらんよ。それから・・・・・・もうこれくらい長く英語で話せば十分かなぁ?」

ケース2
顧客:「・・・・・・・・」(と中国語で長々話し出す)
B:中国語で顧客に対し「そんなに長く話すと訳せないから、ちょっと待って。」
B:英語で私に「まずいよ、また同じ話を長々しだしている。大里さん、何か質問考えてよ。」
私:「それじゃぁ、どうせ知らないだろうけど市場における○○社の販売台数を聞いてみてよ」
B:中国語で「・・・・・」
顧客:「・・・・・・・」
B:私に向って英語で「あ~、また話が戻っちゃった。次の質問を早く考えて!」

相手の話をよく聞くのがコミュニケーションの基本とわかっていても、あまり意味のない話を長々聞くのは正直つらい。
外国人の私よりも、中国人の部下たち(彼らはごく一握りの人である)のほうが、はるかにつらかったであろう。
当時の私は「外国人だから」という免罪符でコミュニケーションに不適切なことがあっても許してもらえる特権があったから、不都合はあまりなかったような気がするが。

AもBも今も中国にいる。アメリカ資本の会社で働いているけど、現在はどのような通訳振りを発揮しているのだろうか。私も今ならもう少し上手に話を聞き出せるのだろうか?

大里真理子

« 2006年9月11日

2006年9月13日の投稿

2006年9月15日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

大里真理子

大里真理子

(株)アークコミュニケーションズ 代表取締役社長
<目指せグローバルなビジネスコミュニケーション!>
翻訳/通訳/ローカリゼーション・Web/クロスメディア制作・
ライティング・人材派遣/紹介を営む

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のトラックバック
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
arc
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ