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あなたは式辞用紙を使うことを思い起こせるか?:早稲田大学スポーツ科学科の卒業式ご挨拶にて

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あっという間に1年が過ぎ、早稲田大学スポーツ科学科修士1年制コースを無事修了した。
私も新入社員?のように、気分新たに仕事に望んでいる。

どのコミュニティにも、それなりのしきたりがあるので、新入社員はさぞかし、社会人としての様式にこれから戸惑うことであろう。ほとんどのしきたりは、自然と「慣れ」ていくものだ。
しかしながら、そのしきたりを優しく教えてくれる先輩が身近にいると、不要な恐れも少なくなる。新入社員にお薦めしたいのは、そういう素敵な先輩をいち早く見つけて、目をかけてもらえるよう努力することだ。

かくいう私も、先日素敵な先輩から教えていただいた。

ありがたいことに、卒業式でご挨拶をさせていただくことになったので、どんな挨拶を例年しているのかなぁと思い、1期上の先輩にご挨拶文を見せていただくことにした。
その先輩のアドバイスは内容ではなく、「せっかくなので巻紙に印刷したほうがよいよ」

「え~、そんな大仰な。でもそうするか」と思ったにもかかわらず、準備の悪い私は前日を迎えていた。近くの文房具店に飛び込み、式辞用紙を購入し、深夜・・・自宅のプリンターがその変形用紙に対応していないことを1時間の格闘の上悟り、ハサミとノリで切り貼りして作った。

当日、ゼミの先生から、「大里さんの挨拶の内容は心配していなかったんだけど、巻紙に書いてくるかどうかは心配だったんだよね。。。。」
流石、先生、私の性格をよくご存じである。
先輩に相談しなければ間違いなく、私はA4の紙に印刷して持って行っていた。

ちなみに学部の学生はA4の紙に印刷してご挨拶をしていたし、そうしたからと言って特に問題があるわけではない。このような様式美に気を配ることに反対の方だっているであろう。

ただ身近にこのようなことを教えて下さる人がいることはありがたいことであり、私も社会人の先輩として教えて、または、後ろ姿を見せてあげたいと思う。

さて、初心忘れるべからずで、卒業式のご挨拶をロギングした。仕事もスポーツも尖ろうと思う、2013年の4月の私の決意。

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本日、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科の卒業式を迎えるにあたり、お忙しい中、ご列席くださいました諸先生方、並びにご来賓の皆様方に、厚く御礼申し上げます。

今から一年前、私たちは、社会人修士コースで学べることに、胸を躍らせておりました。密度の濃かった講義、ゼミでの熱い議論を経て、修士論文の完成にいたったのは、先生方の温かいご指導と、苦楽を共にした同期の仲間達のお陰でした。

2012年度がオリンピックイヤーだったことは、スポーツを学ぶ私たちには、大変幸運でした。ロンドンオリンピックでは仲間やOB/OGが、選手、指導者やマスメディアなど、様々な形でかかわりました。その姿をつぶさに見ることで、オリンピックが与える感動がどのように生み出され、伝えられていくのか、実感できました。

また2020年の東京オリンピック招致活動においては、開催国となることのエネルギーの大きさを感じるとともに、一筋縄ではいかないロビーイング活動の難しさを学ぶことも出来ました。

一方、スポーツがともすれば与える負の影響についても考えさせられました。スポーツ指導における暴力の問題や競技団体のガバナンスの問題など、時代にあったスポーツの変革の必要性を問われる一年でもありました。

こうした激動の一年を終えて、私たちはスポーツがもつ可能性を追求し、よりよい未来を切り開いていこうと考えています。私たちがここ早稲田大学の門を叩いたのは、スポーツについて学ぶためだったのではなく、スポーツを通して世の中を豊かにしようという志を実現するためだったのですから。

ご指導くださった先生方、その環境を支えてくださった職員の皆様、そして二足のわらじをはくことを見守ってくれた家族や職場の皆様に、感謝申し上げます。入学時に胸に秘めた思いをこれから私たちが実現するために、今後ともよろしくご指導のほどお願い申し上げます。

平成二十五年三月二十六日
大学院一年生コース卒業生代表
大里 真理子 

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遠くからなら切り貼りわからないね(^_-)

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